2008年4月25日金曜日

都心の車内から

ある日の帰りの電車の中。学校のベテラン先生風の男性と、まだ20台前半と思われる女性の会話。

先生風男性(M)「ポルトガルにね、90歳過ぎても映画を撮っているオリヴェイラって監督がいるのよ。」
若い女性(F)「へぇぇ、すご~い。」
M「イタリアの映画監督は、フェリーニとかヴィスコンティとかがいるわけだよ。」
F「フェーリは聞いたことあります。見た事ないですけどぉ。」
(M、訂正せず話を続ける。)
M「ギリシャの映画監督ではね、テオ・アンゲ・・・、あれ、テオ・・・なんてったけなぁ。」
F「はぁ、わかりますぅ、外国人の名前って覚えにくいですよねぇ。」
(興味なさそうではあるが、年上を立てる心遣いはある。えらい。)
M「フランス映画の監督となるとね、枚挙にいとまがない。」
F「・・・・・・(?)」
(ああ、くるぞ、くるぞ・・)
F「マィキョー?」
M「・・・・・ま い き ょ に い と ま が な い
F「マイキョニイ トマ・・・
M「・・人の名前じゃないよ。数え挙げたらきりがないっていう・・、おっ、駅だ、降りなくちゃ。」
F「もう着いちゃったんですかぁ、はや~い。お話してるとすぐですねぇ。」

と二人は胸をなでおろし、電車を降りていった。

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