2012年5月23日水曜日

ダークシャドウ Dark Schadows

1966年から5年間アメリカで放映されていた昼メロのリメイク。多分これを見ていたらもっと突っ込めたのかもしれない。メロドラマでもなくパロディーでもなく、両足踏み込めずに終わってしまった。
ティム・バートンの過去作はもとより、「キャリー」、「ローズ家の戦争」、「Deth Becomes Her」などなど、”どこかで見た映画”感が漂う。もちろんこれらの映画はオリジナルTVシリーズよりも後に作られているけれど。

細かいことを言うと独立戦争のころに埋められて200年ぶりに世の中に出てきたワリには、すんなーりとアメリカに溶け込むバーバナス(ジョニー・デップ)。適当に作っているわけではないのだろうけれど、どうしても18世紀から1970年を見たのでは無く、21世紀から40年前を見る視線になってしまい、この「エドウッド」風なところがペラリ~ンとした印象を与えるのか。

主人公のバーバナスが無機的過ぎちゃって、あの美しいアンジェリーク(エヴァ・グリーン)がガンガンに頑張っても、なんだか暖簾に腕押し、糠に釘。もうひとひねり欲しかったけれど、エドワード・シザーハンズから主人公はずーっとこのままだから、これはこれでいいのかな。

・・・もんくばっかりだけど、部分的に面白いところもあった。特に「ある愛の詩」のジョークと「Alice woman」には大笑い。


2012年5月22日火曜日

ファミリー・ツリー The Descendants

舞台はハワイ。
穏やかな風景とは裏腹に、マット(ジョージ・クルーニー)はもんもんとしている。妻は事故で死を待つばかりの昏睡状態、長女はドラッグでラリっているし、次女はわからんちん。そして一族の間には「先祖代々の広大な土地を誰に売却するか」という大金がかかった大問題が横たわる。そんな時に追い打ちをかけるように、妻が離婚して、不倫相手と一緒になろうとしていたということを知る。全ての難題がドドドと怒涛の用に押し寄せる。・・・こう書くとドラマチックに聞こえるのだけれど、ぜんぜん悲惨ではない。それどころか終始、ハワイの自然と優しいそよ風に顔を撫でられているような映画だ。

ジョージ・クルーニーのライトなコメディーは最高。長女役のシャイリーン・ウッドリーと次女役のアマラ・ミラーには驚きっぱなし。長女のボーイフレンド役のシドを演じたニック・クロースはいい味出している。マットの義父役ロバート・フォスターは相変わらずシブイ。妻の不倫相手の妻を演じたジュディ・グリア、出番は短いし線は細いのに強烈な印象を残す。そして妻役パトリシア・ヘイスティ、ずっとベットに寝たきり、しかしそのコンスイの演技がスゴイ・・・。


全ての難題の根っこは全部どこかでつながっている。解決を先延ばしにせず、面と向き合う、辛いけど。で、それが終わったら、スッキリと未来に向いて行動する。原題は"The Descendants"(子孫)、Ancestor (祖先)ではないのだ。
「こうなんだよな~」、と泣き笑いで納得してしまうとっても素敵なお話だ。

2012年5月21日月曜日

金環日蝕

妹が撮った太陽の指輪
今日は金環蝕。NHKのリポーターは朝からハイテンション。7時過ぎに表に出て、雲を心配しながら朝の空を見上げる。(良くないかもしれないけれど)雲のおかげで裸眼で見えた。メガネを通して見た赤い太陽も綺麗だったな。この太陽の恵みを受けながら地球はずっと生きてきた。


19日、朝日”フロントランナー”飯田哲也さん。『原発不要は当り前の声が広がるのはいいが、「俺の方が正しくて再稼働反対・即時停止が大原則、10〜20年以内に穏やかに廃炉なんて言うのは実は原発支持派だと敵視する人が結構いる。違う意見は認めないのは、形を変えた原子力ムラと同じ。いろんなやり方や意見を認め協力するネットワーク型の運動であって欲しい』。・・・ほんとにそう思う。

昔、金環蝕を見た人たちに思いを馳せながら、おっきななが~い目で子々孫々のことも考えてみたい。

2012年5月11日金曜日

2012年5月8日火曜日

スーパームーン

6日のお月さまは地球に最も接近する時と満月が重なる「スーパームーン」。
 NASAによると、この夜の月は通常の満月に比べ、大きさが14%、明るさが30%増して見えたとのこと。で、9時半頃外に出た。確かにとってもきれいなお月さま、でも特別大きいとも思わなかった。
そして、せっかくなのでCANON Kissx3で撮影してみる事に。
55-250mm, F8, 1/320,ISO200
残念ながらこのブログには写真拡大の機能がなく、またPCで拡大した写真もupできなかった。PCで拡大すると、月の表面の凸凹まで見える。カメラってスゴイ・・・。
5月21日はこのお月さまが太陽に入り込み、素敵な天体ショーを見せてくれるはず。てるてる坊主つくろうか。

2012年5月6日日曜日

迪化街 (ディーホァジェ)@台北

台北の問屋街で布地、乾物、木の実、お茶などが店頭に並ぶ。小売りもしてくれて買い物ももちろん楽しいのだけれど、19世紀から20世紀にかけて立てられた建物がとても素敵。上も向いて歩こう。













2012年5月5日土曜日

アーティスト The Artist

映画は無声からトーキーへ、そんな時代のジョージとペピーという俳優の物語。ジョージは新しいものと古いもの、また、娯楽と芸術の狭間で苦しむ。タイトルは”The Artist”、これが肝心。アーティストはきっと誰もがこのような孤独との戦いを続けているのだろう。だんだんと落ちぶれていくジョージを影で支えるペピー。彼女のジョージへの思いは恋心だけでなく、彼の才能を信じる同じ俳優としての目線。

無声映画に敬意をはらいつつも、「無声」を映画人が抱える芸術と娯楽の間のジレンマとして描き、さらに過信と情熱を「無声時代のオーバーアクティング」として描く。芸術家の成長を映画の技法を借りてつくりあげた、じつにカシコイ映画なのだ。ハリウッドが許されればやってみたかったであろう映画、それをフランスがやってしまった。

スコセッシ監督の「ヒューゴ」はアメリカ人がフランスを描き、最新の3D技術を使って撮影するという全く逆をいったけれど、2011年にこの2作が作られたのは興味深い。お互いの国の映画人に対する敬愛の念をひしひしと感じる。今年のアカデミー賞授賞式を見ていて思わず微笑んだ監督の言葉、「世界の3人の人にお礼を言いたい。ビリー・ワイルダーとビリー・ワイルダーとビリー・ワイルダー」。

主役のジャン・デュジャルダンは演技だけでなく踊りもイケる、あの笑い顔や体型がどことなくジーン・ケリーに似ているような。ベレニス・ベジョはとってもチャーミング、監督は妻の魅力を熟知している。

2012年5月3日木曜日

龍山寺@台北

台北随一のパワースポットと言われる龍山寺(ロンシャンスー)に行ってきた。モクモクのお線香の中、老若男女みな一生懸命に願い事をしている。神様が誰のお願いごとか分かるように、お祈りの前に住所氏名を唱える事が肝心との事。辰年に訪れる事ができてよかったわ。
入り口

龍が沢山

石を彫って作っている柱

物語が聞こえてきそう

お祈りする人たち

龍を追いかける鳳凰

軒下もきれいな彫刻

こちらでもいちゃもんをつけられる龍

2012年5月2日水曜日

台北旅行

「どこか行きたいね」とパン教室で話をして、それからトントントンと話が進み、先生と生徒の計4人で台北に行ってきた。フライトとホテルと現地空港ホテル間送迎付き、台北2泊3日、自由行動の春のバーゲンツアー。友人のひとりは仕事で何十回も台北に来ているというので、右も左も分からぬその他3人はおんぶに抱っこ、何を見ても新鮮で面白い。お陰様で短い滞在を大変有意義に過ごすことが出来た。

羽田は本当に便利、台北の松山空港も中心に近い近い。台北到着までの時間は新幹線ひかりで大阪に行くのとそれほど変わらない。空港を出て迎えの車が来るまでの間、少し重たい空気の中に大きく伸びた南国の木々や少々くすんだコンクリートの建物を眺めていたら、なくなった祖母が「台湾は足袋がいらないそうよ(それくらい暖かい)」と、行ってみたそうだったことをおもいだし、ジワッときてしまった。おばあちゃん、私、来たよ!

4月中旬の台北は日中25度を超え、半袖一枚、サンダルでOK。人口密度は世界で2番目に高いと言う事だけれど、街路樹や公園の緑が青々としてそれほど窮屈さを感じない。街を歩くとどこか懐かしい。雑然としているけれど活気がある、私が子どもの頃に東京のあちこちで見かけたような懐かしい感覚。台湾の人たちはとても親切で、英語より日本語が通じる。スゴく上手な人もいるし、カタコトの日本語を使って一生懸命話してくれる人もいる。誰もがニコニコとほんとうに親切なのだ。そして、なんと言っても食べ物!どこで何を食べてもホントーに美味しい。だから品数沢山食べられるように、最低でも4人で行った方がいいかな。

交通手段はタクシー。初乗り70元(200円位)、短時間に4人で移動するには大変便利。運転手さんには、行先を書いた紙で筆談。運転手さんも総じてとても親切で、ランドマークが現れると、「ここはナントカ!」(と言っていると思う)中国語で観光案内をしてくれる。言葉が分からなくても、相手の好意は通じるものよね。

到着した日の夜は現地に住む会社の元上司夫妻がレストランに連れていってくれた。テーブルにあふれんばかりのお皿が並ぶ。私は、人生初の北京ダックを食した。クレープのような皮に、薄く切った北京ダックとねぎとみそをのせ、くるくると巻いて食べる。とっても、とっても、美味しかった。

中山駅そばにある北京ダックで有名なお店
天厨菜館
カメラを向けたので恥ずかしそうなおじさま
こんがりと飴色に焼けた
北京ダック