舞台はハワイ。
穏やかな風景とは裏腹に、マット(ジョージ・クルーニー)はもんもんとしている。妻は事故で死を待つばかりの昏睡状態、長女はドラッグでラリっているし、次女はわからんちん。そして一族の間には「先祖代々の広大な土地を誰に売却するか」という大金がかかった大問題が横たわる。そんな時に追い打ちをかけるように、妻が離婚して、不倫相手と一緒になろうとしていたということを知る。全ての難題がドドドと怒涛の用に押し寄せる。・・・こう書くとドラマチックに聞こえるのだけれど、ぜんぜん悲惨ではない。それどころか終始、ハワイの自然と優しいそよ風に顔を撫でられているような映画だ。
ジョージ・クルーニーのライトなコメディーは最高。長女役のシャイリーン・ウッドリーと次女役のアマラ・ミラーには驚きっぱなし。長女のボーイフレンド役のシドを演じたニック・クロースはいい味出している。マットの義父役ロバート・フォスターは相変わらずシブイ。妻の不倫相手の妻を演じたジュディ・グリア、出番は短いし線は細いのに強烈な印象を残す。そして妻役パトリシア・ヘイスティ、ずっとベットに寝たきり、しかしそのコンスイの演技がスゴイ・・・。
全ての難題の根っこは全部どこかでつながっている。解決を先延ばしにせず、面と向き合う、辛いけど。で、それが終わったら、スッキリと未来に向いて行動する。原題は"The Descendants"(子孫)、Ancestor (祖先)ではないのだ。
「こうなんだよな~」、と泣き笑いで納得してしまうとっても素敵なお話だ。
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