2008年8月21日木曜日

ボルト

にわか陸上観戦者の私にもはっきりわかるほど速かった。ボルトは終始余裕だった。待ち時間は寝てるし、あくびしてるし、ふらふらしてるし、肩の力抜けまくり。100メートルのときも決勝ゴール間際は「あれ、何でみんなそんなに一生懸命なの?」ってふうにサラ~ッと流していた。

200メートルは生身の人間世界ではぶっちぎりだったけれども、マイケル・ジョンソンの生霊が19.32で一緒に走っている。あっぱれ、0.02の差でWR。今度は全力出していた、と見えていたが、ビデオを見るとゴール間際彼の目は掲示板をちらり、あらら、まだ余裕があるのだ・・・。必死に後を追っていた下界の走者は皆力尽き、あちこちで倒れている。2位3位がいずれもファウルで失格、ボルトの爆風に当てられたのか。会場には翌日22歳になるボルトのために”Happy Birthday to you~~~!"の曲が、そのコーフンの渦の中で、金色のプーマ?(だとう思う)を脱ぐと、靴の裏はもっと秀吉チックにメタリックな真ッ金。カメラに向かって「オレが一番、オレが一番」と2回。エンターテイナーでもある。恐るべし21歳。

目もくらむ黄金の靴底(写真:共同)

速く走ってナンになる、といわれてみれば返答に困るが、極限を目指す人間の体、動きはただ、ただ、美しい。

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