2011年10月14日金曜日

リミットレス   Limitless

ニューヨークに住む作家エディ・モーラ(ブラッドリー・クーパー)はダラダラとした生活の中、アイディアはあるはずなのに、一行も筆が進まない。恋人のリンディには三行半をつきつけられる。ある日、元妻の弟ヴァーノンに偶然再会、NZT-48という薬を試しにと一錠渡される。普段は20%しか使われていない人間の脳を100%活用させるらしい。はじめは訳の分からないモノに手を出すものか、と思っているが何しろ失うものもないどん底のエディ。エイヤっと飲んだところ、アットゆうまに効き目が現れる。頭の中がクリアーに整理され、まず足の踏み場もない不衛生な部屋をピカピカに整理整頓。そしてまたたく間に本まで書き上げてしまう。 

あまりの効力にNZTがまた欲しくなり、エディはヴァーノンを尋ねるが、エディがパシリに生かされているスキに何者かにヴァーノンは殺されてしまう。仰天しながらも隠してあったNZTと大金をものすごい推理力で見つけて盗み出す。薬を常用するようになったエディは、超人並みの記憶力で遊びも仕事もさっさとかたずけ、言動にも自信がみなぎり人格まで変わってしまったよう。投資にも手を出し金融界のドン、カール・ヴァン・ルーン(ロバート・デ・ニーロ)に気に入られ一躍時の寵児となる。しかし薬を飲み続けるうちに、彼の記憶は断片的に欠落し始める。不安にかられたエディはヴァーノンの残した手帳に載っていた薬の取引相手に片っ端から連絡を入れる。な、な、なんと、全員が死亡もしくは体調を崩して入院していることが発覚。それだけでなく、エディはプロの殺し屋に狙われ、街の高利貸しからもNZTをめぐり脅迫を受け始める。


「猿の惑星」もそうだけれど、脳を活性化させるバイオテクノロジーが目下の話題のようだ。薬が与える効果、視覚聴覚が冴え渡るシーンを効果的に使っているため、薬が手放せなくなる過程に納得できる。面白いのは麻薬と逆で、シラフの時はボロボロ、薬を飲むとピッカピカになるところ。

ぼろぼろな服用前
シャーキーンと服用後
思ったとおりの展開になるときもあれば、意表を突かれるシーンもあり。ロバート・デ・ニーロはいつもの顔で存在感有りすぎ、その割に意外感無しの役。もしかしたらもう一段影の薄い役者がしたほうがよかったか?私が期待しすぎかしら。エディ役のブラッドリー・クーパーはお酒の次は薬の過剰摂取、なかなか普通の人に戻れない。深刻になりすぎない彼のキャラクターが、キモチ悪いシーンもあるのに映画を重々しくせず、スッキリと見られる。

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