初めて作家って素敵だなぁと思ったのは、北杜夫さんを読み始めてから。中学1年生のときお年玉叩いて買った”さびしい乞食”の単行本。
アメリカに乞食の修行に出かけた乞食業の若様は、”ジョン・ペン・レコード・コロリ・オモライ”と名乗り、「ライトレフトのジェントルマン、プリーズ ギブミイ サム マネー、アイム プア アンド ブラインド、 プリーズ ギブミイ サムマネー」と街頭に立った。
これ、「右や左の旦那様・・・」のフレーズだけど、この七五調が13才の女の子(あ、昔の私ね)にウケた。単行本は実家のどこかに積まれていると思う(もしかしたら既にbook1stに行ってしまったか)。あの茶色の表紙は脳裏にくっきりと焼き付いている。それから北氏の作品を読み始めた。
高校生のときは、井の頭線沿線にお住まいらしいと何かで読んで、事実も確認せず、それまで国鉄経由で通っていた通学路を京王線経由に変更し、もしかしたら電車でばったりお会いするかも、といざという時のために会話をシュミレーションした。躁うつ病のせいで、株で大損なさったとかで女性雑誌にもいろいろと登場され、それもちゃんと立ち読みした。北氏の影響でトーマス・マンも読み、文学少女もどきの私には難解でよく分からなかったけど、今思うと後の私のドイツ行きに影響を与えていたのかもしれない。
時は過ぎ、ワカも私のあの時の年に成長。本などめったに開かないのに「どくとるマンボウ航海記」は自ら買って楽しく読んでた。うれしいなぁ。
ありがとうございます、そして残された本に、これからもよろしく。
安らかに、お眠りください。
今日、ハイファイセットの
返信削除「星から落ちた迷い子」
を、リクエストしました。
倍賞千恵子さんのレコードしかFM局に残っていなかったようです。
心にしみる詩でしたね。
北杜夫さん、ずっと年賀状にお返事くださってました。
高校生の時、「どんな人にも返事を書くのだ…」と何かに書いてあって、ハガキを出してからずっと年賀状を出していました。
でも、数年前、「もう、誰にも書かない…」みたいなハガキを最後にされてました。
残念です。合掌。
匿名様、
返信削除おお!お年賀状ですか。すばらしいですね、我が家でしたら家宝にします。本そのままに優しい方だったのですね。どくとるマンボウ、狐狸庵先生などなど、すばらしい小説家の方々の本をリアルタイムで読むことができて幸せでした。
「星から落ちた迷い子」、みんなのうたですね!もうご覧になっているかもしれませんが、YOUTUBEにハイファイセットの歌でアップされていました。
http://www.youtube.com/watch?v=i3TAe8Zuu5Y