2009年12月28日月曜日

パブリック・エネミーズ

マイケル・マン監督。
1933年、治安維持や犯罪捜査の世界では、若きJ・エドガー・フーヴァーがBOI(捜査局)の長官、その捜査局がDOI(捜査部)に改名。州をまたいでの犯罪を裁く法律の足固めが進んだ年でもある。DOIはのち1935年に現在のFBIに改名。一方、犯罪の世界も銀行強盗のようなリスクが高い犯罪から、通信を使った”楽”な方法にシフトし始め、また、広域捜査に関する法律に対してその形を変えつつあった。

画面に映っている俳優、エキストラ全ての人間が振り付けの指導を受けたように動き、またそれを流れるようなカメラが絵画のように切り取っていく。手持ちカメラをふんだんに利用して、中盤デリンジャーが脱獄不可能と思われた刑務所から、ほとんど丸腰で脱獄するシーンの完璧なテンポには思わずうなってしまった。
カメラの美しさと脇役の意外な存在感、又その激しい銃撃シーンに、メインのジョン・デリンジャー(ジョニー・デップ)、ビリー・フレシェット(マリオン・コティヤール)、メルビン・ハーベス(クリスチャン・ベイル)の印象が薄まってしまうほどだ。

マリオン・コティヤールは、ヨーロッパの女優もっている魅力の深さが十二分に発揮されていないような気がして残念だった。素敵な女優なのに、彼女のせいではないと思う。
クリスチャン・ベイルは、勿論べレンジャーが主役であるからして、薄めであるけれども、感情を表に出さない(出せない?・・失礼!)あの顔つきがぴったりはまっていたように思う。
ジョニー・デップはあんなにコイ役柄をコクしない、髪の毛からコートのすそまで計算された動きで美しいギャングである。

2009年12月25日金曜日

クリスマスの朝

『サンタクロースは無し』宣言ではあったが、『サンタクロースの話題は無し』と言ったところ。
24日は毎年、祖父母、叔母が我が家に集まってのクリスマス・イブ。大人は夕食後に大はしゃぎでプレゼント交換をするのだけれど、去年までは、勿論ワカは25日の朝まで待っていた。今年は、と思いきや、暗黙の了解、って感じで結局朝のお楽しみ。

さて、ワカ様、寝る前に「サンタクロースにクッキー置いておかなくちゃ」。イブの夜にサンタクロースにねぎらいのクッキーっと飲み物をツリーのそばに置いておく、あれ。以前はトナカイのために、にんじんも用意しておいた。私達が何にも言わないから、寂しくなっちゃったのか自ら用意を始める。突然、あのやさしい朝を失いたくないよね。ン、私もそうだった。

そうなのだ、何も親が無理やり子どもと大人の境界線の線引きしなくっても、静かに黙って子どもに選ばせればいい。ゆっくり自分のペースで成長してね。

では皆様、
Merry Christmas!


キャンドルと松ぼっくりのデコレーション
@クリスマス・イブ

2009年12月23日水曜日

丸の内のイルミネーション


映画の後に東京フォーラムに行く。こちらはフランスはアルザスのシュトラスブール風のクリスマスマーケット。マーケットの入り口には、「マルシェで、ノエルで、シュトラスブール あっ、東京。」 ますます寒くしてしまったようで・・・。

アルザス地方は歴史的にドイツとフランスの間を行ったり来たり、現在はフランス。でも食べ物や飲み物は、ドイツの影響が色濃く残る(フランスにしてみればドイツの料理にフランスの影響が色濃く残る、ということになるのであるけれども)。屋台の列が長かったので食べなかったけれど、おいしそうなチーズやソーセージの匂い・・・。


 マーケットの真ん中あたりにきれいなツリー

近寄って見てみると、オーナメントがとても上質
フランスから運んできたのかしら?
そしてマーケットを後にしても・・・



中通り、余韻を味わいながら散歩できる。

西洋の人に言わせると、今一つ物足りないところもあるけれども -キリスト教の国じゃないもんね-、 ここ数年それなりにマーケットの雰囲気を味わえる素敵な空間があちこちに出現して、この時期は夜の散歩がとてもたのしい。

2009年12月22日火曜日

オウムのオスカー、でも女の子

中華街の店先でみたような・・・。鳥が嫌いな人は絶対に見ないように。タイトルクリックするとすごい物体登場。

オスカーはウイルスによってこうなっちゃったらしいのだけれど、12才、ごらんの通りに元気。
だけど、やっぱり鳥肌立っちゃう

2009年12月21日月曜日

Capitalizum : A Love Story

マイケル・ムーア監督。
いつもとても深いテーマを取り上げているのであるが、おどろおどろしくならない。彼が真面目になればなるほど、過激な行動に出れば出るほど、見ているほうは不謹慎にも笑ってしまう。オモシロイことに、笑い=怒りなのだ。

で、怒ってばかりかと言うと、そうではない。資本主義と民主主義が相反するものなのか、社会主義的な民主主義は存在しないのか、キリスト教はどこに位置しているのか。釈然としない彼の心のベクトルはは怒りではなく理解へと進む。ここで私はとっても感心したのだけれど、原点に戻って考え直してみる。一挙にアメリカ独立宣言まで遡ったのだ。そこには『平等』が謳われていて、「これって、なんだか”民主主義”というよりも別の主義のようだ」とこぼす。『デリバティブ』だって、何だかちゃんと知ろうと専門家に聞いてみる。説明を受けているときのムーア監督の"???顔"には笑ってしまった。彼は実はウディ・アレンなみの役者なのではないか、と思ってしまう。

彼は資本主義者ではないけれども、社会主義者かと言われるとそうとも思えない。そんなものあるかどうかわからないけど、資本至上主義でない民主主義ってゆうか。ただ、はっきりしているのは敬謙なキリスト教信者であること。歪んだ民主主義から生まれた支配階級による、市場経済の規制や福祉国家の成立に疑問持っている。そして、制度だけではなく、もっと個人的な、他人に対する思いやりのようなものを大事にしているのではないか、と思う。1人1人が足るを知って、良心に従って行動できる社会があればいい、そんなふうに考えているように、見える。・・・もっとラディカルだとは思うけどね。わたし、政治・経済には疎いし、ましてやアメリカ市民ではないし、よくわからない。

金融機関の人たちがみんな悪人だとも思わないし、政治家も恐怖心をあおっているのではなく本当に怖がりなのかもしれない。でも、わたしもちゃんと考えなくっ ちゃ。彼のような視点で物事を捉え、自らの耳で確かめるという姿勢を見習わなくては。文句を言っているだけでなく、風評に流されず、しっかり自 分の選挙権を行使すること、これが大事なのだ。


>>大真面目なムーア監督

ウォール街に警察が使う『犯罪現場 立ち入り禁止』と書かれた黄色いテープを貼りめぐらし、旧式拡声器で「市民が逮捕しに来た、出てこーい!」と1人で叫ぶ監督。おまけに公的資金を受けた金融機関には、「この袋に税金返せ」と$マーク付きの布袋を持って参上。

2009年12月20日日曜日

サンタクロース

5才のワカ、保育園でクリスマス会があった日。
ワカ 「今日ね、保育園にサンタクロースが来たんだよ」
私 「へ~、遠いのに、よくきてくれたねぇ。飛行機かなぁ。」
ワカ 「そり。お昼寝からおきて園庭を見たら、シュッシュッって線があるのをXXちゃんが見つけてね。そりのあとだね、ってみんなで言ってた。」

・・・ああ、こどもって、ほんとにかわいい。しかし、どんなにサンタクロースを信じたくても、時はザンコク、現実とファンタジーがオーバーラップし始める。オット曰く、「まさかそんなことは無いとは思うけど、あんまり心底信じているのもアブナイ。今年はサンタクロース抜きっ!」。ガーン、となったのは私。なんだか寂しいけど、ま、ワカもうれしそうな両親を前にして、ナイーブな子供を演技しなくっちゃならないのもかわいそうだし、この辺が潮時。

さて、去年サンタクロースは何を持ってきたかというと、リモコンのグライダー。子ども向けにしては高価すぎると私は思っていたけれど、大体オットが一緒に遊びたいもんだから、どっちのおもちゃだか。さて、25日の朝、大好きな飛行機を目の前にコーフンするワカ、しかし、大失敗に気がつく。グライダーは用意したのだけれど、バッテリーとリモコンが無い。
飛ばない。
サンタクロース、困った。結局そのままにして、次のクリスマスまで待つことになった。どちらかと言うとウヤムヤになったというべきか。だから、今年もまだサンタクロースを信じていて、2年越しでプレゼントを持ってきてくれた、って結末で終わったらよかったのに、とちょっと残念。

ワカがサンタクロースなるものを認識したのが4歳くらい。それから7回、子どももおとなもサンタクロースを信じて胸ときめかせた、我が家のクリスマス劇場の第1部が終わろうとしている。

2009年12月19日土曜日

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2009年12月18日金曜日

本人確認

2日続けて本人確認を迫られた私。

その1、ぺけぺけ銀行との電話

ぺけぺけ銀行 「ご本人様確認をしますので、名前と生年月日とあれこれあれこれお願いします。」
私 「あれこれ、あれこれ、あれこれ、あれこれ。」
ぺけぺけ銀行 「はい、ANGELAさんですね。」
私 「はい。」
ぺけぺけ銀行 「失礼ですがご本人様でしょうか?」
私 「・・・・・。」
ぺけぺけ銀行 「・・・・・。」
私 「今、全部あれこれ言ったでしょう?」
ぺけぺけ銀行 「奥様がかわりに電話してらっしゃることもあるので・・。」

あのね~!!、100万歩譲って、私が男女どちらでも使える名前だとしても、それはないでしょう。ご本人様確認をしますと言われれば、日本語そのものを理解すればご本人様確認なわけで・・・。


その2、夜間のセールス電話
夜10時をとうに回った時間に電話がなる。 こういう時間に電話が鳴ると結構びくっとする。

電話の向こう 「ANGELAさんのお宅でしょうか?」
私 「はい」
電話の向こう 「とんでも保険会社のものです。」
私(怒、怒、怒・・・) 「それで、何か?」
とんでも保険会社 「今ご契約なさっている保険の件で。新しい商品が・・・」
私(おさえて、おさえて、でも最後まで聞かない) 「何も契約変更なし!」
とんでも保険会社 「失礼ですがご本人様ですよね?」
私(爆発) 「いいえ、となりの家の遠い親戚のものですっ!」

いったいぜんたい、あの枕詞のように必ず出てくる「失礼ですが」って・・・。失礼だと思ったら、聞いてもらいたくな~い。本人確認云々の前に、自分の日本語確認とか電話マナーの確認とか、もっと普通にしなければいけないことが、い~っぱいあるような気がするんだけど・・・。
私がふるいのかなぁ。

2009年12月16日水曜日

ダーティー・ダンシング

BSで見始めて止まらなくなり、最後まで見てしまう。主演はパトリック・スウェイジとジェニファー・グレイ。
まずオドロキなのはこの2人、1960年代の若者17歳のベイビーと(多分)20代のジョニーを演じているのだけれど、実年齢はそれぞれ27歳と35歳。なある、ベイビーのラブシーンは17にしては色っぽいなぁと、思ったけどこれで頷ける。パトリック・スウェイジはワカづくりかもしれないけれど、動きは俊敏、肉体も鍛えられて余分なお肉なし。森の中、丸太の上で黒のダンスウエアを身にまといバランスをとったり、湖の中でリフトの練習をするフシギなシーンは、恥ずかしいけど、さすが80年代のアメリカ映画。

さてこの映画の題名を聞くと、すぐ頭に浮かぶお友達がいる。映画が公開されたとき、私はマンハイムというところでドイツ語の勉強をしていた。 学校で同じクラスに、スイスに亡命したアフガニスタンの王族のお姫様がいた。そのお姫様は19歳、この映画にすっかりはまり、私はまだ見ていないと言うと、映画館に連れて行かれ観賞させられた。この映画の何が好きかと尋ねると、答えは「全部!!」。9回も見たって。

そんなわけで、リアルタイムで見させられたこの映画、ファンの口角泡を飛ばす解説にはついていけず。第1に、パトリック・スウェイジのお顔が好きくない。第2に、なんだってリハツな女子高生があんなうじうじ男子を好きになるのか。20年後に見ても、悪いけど、やっぱりそう思う。でも今回、パトリック・スウェイジの踊りが素晴らしいことや、恋愛の結末云々ではなくって、勇気ある女子を称える言葉で締めくくってあることに気がついて、前回みたときよりもポイントが上昇。うじうじ男子が女子に力づけられる話であるならば、ジョニーはカッコよいドンファンでなくてもいいわけで、そう考えたらパトリック・スウェイジは好演していたといえるのかも。

ま、私ごときの好みなどはどうでもいいことで、あの時代パトリック・スウェイジはティーンの王子様だった。その後、38歳で出演したファンタスティック・ロマ ンティック・ホラー・クライム・コメディの“ゴースト”では、年上の女子の心もつかむ。正統派ハンサムではないけれど、人々を虜にする不思議な目力をもつ、身のこなしの美しい男優だったと思う。

映画のエンディングの群舞、映画よりもちょっと大げさな舞台に向いているのではないかと思ったら、ロンドンでは舞台化されているそう。見たいなぁ。舞台は無理だけど、とりあえず映画のファイナルダンスシーンはココで(タイトルをクリック)。パトリック・スウェイジの踊りは必見。

2009年12月14日月曜日

クリスマスツリー


写真は、1週間前に飾り付けたクリスマスツリー。(これはまだコンパクトデジカメ)毎年なじみのお花屋さんに頼んで、もみの木を持ってきてもらう。今年は木の生育が今一つだったということで、例年の予算ではこちらの希望にあった枝ぶりのものはなく、ちょっと予算オーバー。でも期待どうりの形で大きめの木が手に入ってうれしい。

お花屋さんに聞いた話では、”もみの木市”らしきものが11月にあって、その時に一度っきりしか卸売市場に入荷しないそうなのだ。よって、次回訪れたときにまた新しくいい木が入っているというわけではないので、いい枝ぶりのものを見つけた時は即買っておかないといけないらしい。

ヨーロッパではもみの木の畑?に行って「これちょうだい」って言うと、その場でぎこぎこのこぎりで切ってくれる。だから今までお花屋さんはどこか郊外の”もみの木の山”に行って、そこで選んでいるのかなぁ、なんて思ったりしていた。海外からもたくさん輸入されているのだそう。そりゃそうよね。
イケアなんぞは買ったもみの木をクリスマスの後、また買い取ってくれるそう。ちょっとひかれるけど、高さが足りないのと何よりも争奪戦に加わる勇気なし・・・。

さて、土曜日にカメラが届いたけれど、んん~、何とも勝手がわからない。あんましピントが合わないので、もうちょっと練習なくては。下の1枚は、CANONで撮ってみた。

 秋にカイガラムシにやられてべとべとになり、復活したエバちゃん
せっかくだからサンタさんの飾りをつけてみた。

2009年12月11日金曜日

カメラ、ついに買う

デジカメ超初心者、そしてフィルム一眼も忘却の彼方の私、ついにデジタル一眼を購入。小型軽量で探していて、OLYMPUS PENが出たとき、これだわ!と思っていたのだけれど、いろいろと調べてOLYMPUS E620とCANON KISS X3が候補に残り、まだちょっち心残りはあるもののCANONに決定。アマゾンでレンズキット5万円台。しかもキャノンのキャンペーンで5000円キャッシュバック。いつ届くかなぁ。

OLYMPUSファンなんだけど、キメ手の一つは動画。あれこれ探していてCANON KISS X3で撮った動画を見つけた。きれいよ~、"Tokyo Jugglling Night"、カメラでこんなに動画が取れるとはオドロキ!(オトカンペさんのジャグリングも面白い)。撮影に使われた単焦点レンズを調べてみたら、初心者にはうれしい価格。 来春はワカの卒業式、入学式がある。大活躍してくれそう・・、もとい、してくれるように頑張る。

CANONのまわし者ではないけれど、広告がお気に入り。
寅さんの左手の添え方がお上品。
みみずくさん、それじゃ手品のようだ。シャッター押せるか?

2009年12月10日木曜日

久しぶりに、アセル

小学校の副校長先生から携帯に電話。どうやらワカがけがをしたらしい。
副校長「頭から、血がたくさん出てます」
私「(ドヒャ~!!)意識はあるんですか?ちゃんと話せるんですか?」
副校長「はい、保健室まで自分で歩いてきました。ちゃんと話してます。」
・・・・、よくわからないけれども救急車を呼ぶほどの怪我でもないらしい。が、とにかく仕事おっぽり投げて学校に向かった。

保育園の頃2歳くらいまでは、”お熱がでました”の呼び出しを受けて、携帯が鳴るたびにドキッとしていた。すっかり忘れていたあの頃がよみがえる、久しぶりの『緊急事態』発生。勤め先から学校まではどんなに頑張っても45分。駅の階段を一段ぬかしで駆け上がり、閉まる電車のドアに体を滑り込ませ、老体に鞭打ち小走りで(全力疾走はムリ)学校まで辿りつく。ゼーゼー。

私が到着したときは出血も止まり、ばつの悪そうな顔でわたしのことを見ていた。PTAの校庭当番だったお母さんが、付き添っていてくれたらしい。本当にありがたい。出血した他人の子供の面倒なんて考えただけでも気が遠くなりそだ。学校の近くで自転車に乗っていて、かなり激しく転倒したとのこと。近くにいた人がとりあえず学校の保健室に連れてきてくれたそうだ。・・・ああ、地域の暖かさ。お母さんというのはなんとなく子供の様子でけがの程度がわかるのだけれど、男性の副校長先生、ワカの鼻血と頭部出血にかなり驚かれたようだ。すぐに電話を下さって、家に帰さず保健室で休ませてくれて本当によかった。

さて、ワカを見ると鼻は腫れているけれど、頭は切れたり割れたりしているわけじゃなくって、擦り傷程度。元気だけれど、頭をぶつけているので一応近所の外科に行く。 レントゲンで調べてもらって鼻も骨折なしを確認。本人もそれなりに心配していたようだが、大丈夫と言われ「恥ずかしかったなぁ、転んで鼻血出して」だって。

最後に、ドクターから頭部外傷後の注意事項10項目を聞く。さて、こまった、下記の項目・・・・。
  • 話し方が変になったり、こちらの話が理解できなくなった場合。
  • とんちんかんな事を言ったり、何度も同じ事を聞いたり、忘れっぽくなったりした場合。
(私、頭ぶつけてないのに・・・。)ワカには この逆の現象が起きたら、病院に連絡してみよう。

2009年12月7日月曜日

Up 「カールじいさんの空飛ぶ家」


バージニア・リー・バートンの『The Little House』(邦題『ちいさいおうち』)という絵本、きっとみんな読んだことがあるに違いない。あのうちにはどんな人が住んでいるんだろう、と空想していたけど、その空想にもう1人カールじんさんが加わった。

カールじいさんはなんと78才。歩くのもおぼつかないのに、フウセンで浮かんだ自分の家を引っ張って秘境を歩き、妻との約束の滝を目指す。もっと元気なのは、冒険家チャールズ・F・マンツ(声はクリストファー・プラマー)。カールが子供のころにあこがれていたから、90才は超えてる、きっと。ああなると『地獄の黙示録』のカーツ大佐。この昔気質のおじいさん2人が、ベネズエラあたりの未開の地で大乱闘。カールじいさんのお供は呑気なワンちゃんと、ポケっとした怪鳥、なんとなく日本人っぽい顔立ちのラッセル君、これを『オズの魔法使い』と言っている人もいるけど、私には『桃太郎』のキジ、犬、猿。マンツじいさんのお供は犬語翻訳機をつけたおバカなワンちゃんたち。このお供がさんざん笑わせてくれる。どんなに真面目な顔していても、気取っていても、単純なんだよね、ワンちゃんって。

笑いすぎて涙が出るだけでなく、話には聞いていたけれども、かなしくって泣かされた。それも2度。老人が思う亡き妻、子供が思う離れた両親、人間いくつになっても何かを愛おしく思う気持ちは変わらない。そしてラッセル君は言った「いつも思い出すのは、どうでもいい普通のことばかり・・・」。そうなんだよね、ふと思い出す幸せな過去の記憶って、その時には退屈だった日常の繰り返し、みたいなものが多い。
 
カールじいさんの空に浮かぶ家は日常の形を持たない”記憶”、かなり重たい。そういう私のメモリーもだんだん重くなってきた。あんまり思い出が重くなりすぎたら、引きずるのをやめる。大事なところに閉まっちゃって、新しい思い出を作ればいいのだ。そのためにも、夢は思いっきり大きくて、1人でも追いかけられるものを持とう。思い出に引きずられてさみしくなるのは悲しいもん。 とはいっても私、なんでもすぐ忘れちゃうから、そんな心配いらないのかもしれないけどね。

2009年12月4日金曜日

トワイライター

「トワイライト」で片足ずぶっ、「ニュー・ムーン」で両足ずぶずぶっ、とはまり中の我が家。
さて、オットに火曜日の夜、一緒に「トワイライトを見よう!」と明るく誘われた。わたしもそうおもっていたのよ!と、さっさと家事を済ませて画面の前に。ワカも誘われていたけど、「もう2回見たから」って断わっていた。

さて、このオット、これが何回目だか知らないが、セリフを暗記してるのだ。見ないと言っていたワカも途中から参加してきて、な、な、なんと・・・暗記してる。英語話す人には覚えやすいセリフなののかもしれないけれど、それにしても、たまげた。実は隠れて何回も見てるんじゃ・・?

さて、トワイライトから離れてロバート・パティントン様、アメリカでは3月に「Remember me」が公開。相手役はロズウェルやロストに出ていたオーストラリア出身のEmilie de Ravin。この映画の予告編を見るとなんだかちょっと悲しそうな話。普通だったら日本に来そうな映画じゃないけれど、ロブ様出てるから、1年遅れぐらいで来るかも。

それであんまり毎日ロブ様見ていて、ちょっと心配なことに気がついた。ロブ様、もしかしたらジュード・ロウ様タイプなんじゃ、ハエギワが・・・。や、気のせいか。そうだとしても、まだ若いし、もうちょっと大丈夫かな? 

2009年12月3日木曜日

外苑前のいちょう

六本木で「ニュー・ムーン」を見た後、それぞれ3人(ワカはわからないけど、少なくとも保護者2人)は妄想に浸りながら、青山墓地を抜けて外苑前までロマンチックな”家族散歩”をした。

クリスマス・マーケットやら電飾で、とても華やかな六本木ヒルズから少し歩くと、やがてひっそりとした青山墓地。桜の葉が半分ほど落ちて、寒そうな枝の隙間から空が透けて見える。口々に好きなことを話しながら歩く我が家の男連中の後を、赤や黄色に紅葉した桜の葉っぱを拾いながらのんびり歩く。4時半すぎ、外苑前のイチョウ並木に到着、曇り空でいつもより日暮れが早い。人出は多いけれど、人ごみで歩けない、というほどでもない。せっかくなので、上を見て歩こう。



 暮れかけた曇り空の中でオレンジ色に見えるいちょうの木。ピンと空に突き刺す梢から、大きく手を広げた下の枝まで、満開(?)の紅葉。早めに落葉が始った木が敷いてくれた黄色のじゅうたんの上を、サクサクと踏む感触もまた、よし。


並木道沿いのレストランが裸の木にイルミネーションをつけている。
暗くなったら素敵だろうなぁ。


街灯に灯がともる。
銀杏のてんぷらが食べたくなってきた。

2009年12月2日水曜日

聖ジョルジェ その3

ニュームーンでコーフンして、その3が飛んでしまった。

・・・さてブルーがまばゆい地上から地下に降りると、ブラウンを基調にしたモザイクに変わる。

少ない照明が天井や壁に立体感のある陰影を作りだす。
明かりのないところはまっくら。1人だったらちとコワイ。

 絶妙な色のコントラストと幻想的なデザイン

週末だったにもかかわらず、教会にいたのは私たち一行のみ。
こんな美しい空間を独り占めできる、何とも贅沢なひとときだった。

さ、セルビアまで来たので、いつかルーマニアはトランシルヴァニア「ドラキュラ城」に行ってみよう!