BSで見始めて止まらなくなり、最後まで見てしまう。主演はパトリック・スウェイジとジェニファー・グレイ。
まずオドロキなのはこの2人、1960年代の若者17歳のベイビーと(多分)20代のジョニーを演じているのだけれど、実年齢はそれぞれ27歳と35歳。なある、ベイビーのラブシーンは17にしては色っぽいなぁと、思ったけどこれで頷ける。パトリック・スウェイジはワカづくりかもしれないけれど、動きは俊敏、肉体も鍛えられて余分なお肉なし。森の中、丸太の上で黒のダンスウエアを身にまといバランスをとったり、湖の中でリフトの練習をするフシギなシーンは、恥ずかしいけど、さすが80年代のアメリカ映画。
さてこの映画の題名を聞くと、すぐ頭に浮かぶお友達がいる。映画が公開されたとき、私はマンハイムというところでドイツ語の勉強をしていた。 学校で同じクラスに、スイスに亡命したアフガニスタンの王族のお姫様がいた。そのお姫様は19歳、この映画にすっかりはまり、私はまだ見ていないと言うと、映画館に連れて行かれ観賞させられた。この映画の何が好きかと尋ねると、答えは「全部!!」。9回も見たって。
そんなわけで、リアルタイムで見させられたこの映画、ファンの口角泡を飛ばす解説にはついていけず。第1に、パトリック・スウェイジのお顔が好きくない。第2に、なんだってリハツな女子高生があんなうじうじ男子を好きになるのか。20年後に見ても、悪いけど、やっぱりそう思う。でも今回、パトリック・スウェイジの踊りが素晴らしいことや、恋愛の結末云々ではなくって、勇気ある女子を称える言葉で締めくくってあることに気がついて、前回みたときよりもポイントが上昇。うじうじ男子が女子に力づけられる話であるならば、ジョニーはカッコよいドンファンでなくてもいいわけで、そう考えたらパトリック・スウェイジは好演していたといえるのかも。
ま、私ごときの好みなどはどうでもいいことで、あの時代パトリック・スウェイジはティーンの王子様だった。その後、38歳で出演したファンタスティック・ロマ ンティック・ホラー・クライム・コメディの“ゴースト”では、年上の女子の心もつかむ。正統派ハンサムではないけれど、人々を虜にする不思議な目力をもつ、身のこなしの美しい男優だったと思う。
映画のエンディングの群舞、映画よりもちょっと大げさな舞台に向いているのではないかと思ったら、ロンドンでは舞台化されているそう。見たいなぁ。舞台は無理だけど、とりあえず映画のファイナルダンスシーンはココで(タイトルをクリック)。パトリック・スウェイジの踊りは必見。
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