2008年12月11日木曜日

あきらめないで

12月9日付、日経夕刊「あすへの話題」、小枝至さんのコラム

「あきらめないで」 
 35歳でその人の将来が見えるという説があるが、本当だろうか。(中略)
 先日、ある会合で「私はどちらかといえば勝ち組に属すると思いますけど」と三十代の人が発言してびっくりした。何を基準に勝ち組とか負け組とか分けるのだろうか。現在の収入や社会的地位で判断しているとしたら、愚かなことである。(中略)
 個々人の考え方が多様化している中で大学卒の資格が将来の成功の必要条件と考えるのは何かおおかしい。人生の目的はもっと種々あってよいし、目的もなしで大学で四年を過ごすのは個人にとっても、国家にとってもムダである。また一般教養の高さと学歴の関係も怪しくなってきている。
 人の潜在能力は努力を積み重ねないと顕在化しないものである。若い層には、「三十五歳で将来が見える」などと言わず、諦めないで、個々人のブランド(特技、経験、他の人からの信頼など)の向上につとめていただきたい。意義ある人生を送れたかは最後に決まるものであるし、その判断基準は人によって異なるものであろう。

抜粋しようと思ったけれど、ほとんど書き写してしまった。当たり前のことを言われているのであるが、人生の先達が書かれる文章はずっしりと心に響く。子育ての指針とするとともに、これからの自分もあきらめずに行きたいとしみじみと思った次第。

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