2010年4月30日金曜日

ウルフマン


『狼男』のお話。
みなさんご存じのとおり狼に変身するのは、心理的な要因ではなく月の満ち欠け。満月の夜狼になると我を忘れてしまい、朝目覚めたらすっかり記憶がなくなっている。自分がしたことを反省したくても出来ない。であるからして、狂気や不安を表現するには十分な設定だけど、葛藤や苦悩など心理的な深みを出すのが難しい。そんな条件の中、ベニチオ・デル・トロとアンソニー・ホプキンスは最大限に彼らの力量を発揮、さすがと思うもこの狼男という設定で、最後の盛り上がりで残念ながら2人の演技を見ることはできない・・・汗)。ロバート・デ・ニーロの『フランケンシュタイン』を見たときも似たような感想だったなぁ。

R15指定には残忍さよりグロテスクな方が引っ掛かったのか。内臓がドバッ、首がコロリッ、だけれど不思議なことにこの映画は全然怖くない。 『羊たちの沈黙』みたいに何が起きるかわからない、という怖さではないからかも。よってアンソニー・ホプキンスの猟奇さもかなりマイルドになっている。

1941年制作の『狼男(The Wolf Man)』を70年ぶりにリメーク。CGの発達は監督のイマジネーションをそのまま映像にできるから、作る側にとってはおもしろいのかも知れない。しかし、白黒の『キングコング』がカクカク動いたり、『十戒』のモーゼが海を開いたり、かなり嘘っぽいけれどCGよりストーリーをリアルに受け止められる私は古いのかなぁ。

ところでジェラルディン・チャップリンがジプシー役で登場しているのだが、あまりにもお父さんにいきうつしでたまげた。こちらはメイク、CGなしの本物。

2 件のコメント:

  1. あきざくら2010年5月3日 14:23

    何故か仕事で忙しい連休となってしまいバタバタしてますが、おしゃべりが盛り上がっているようなので・・
    私も「愛と哀しみの~」でボレロとドンさん?の踊りに衝撃受けた一人です。生で観られたとは羨ましい・・ もうこの世にいないのも信じられないけど。
    皆さん(見てらっしゃる?)未だに私だけ自分ではページも作れずカメラ無しのアナログ派ですけど、ネットでこんなに心休まるひとときが味わえるとは・・。 顔も知らないのに親友気分です!よろしく~~

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  2. あきざくらさん、こんにちは。
    他にもヌレエフ、バリシニコフ、ブフォネス、プリセツカヤ、ハイデ、勿論日本の森下洋子さんも、このようなダンサーをナマで見ることが出来てホントに幸運です。

    このような静かな場所ですが、覗いてくださってありがとうございます。実は私もデジタル写真がちょい苦手で、カメラを新調したのに思うように使いこなせていません。のんびりがんばります。

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