監督、ジェームズ・D・スターン、アダム・デル・デオ。2008年
去年文化村で見た”
コーラスライン”は、残念ながら期待したような舞台ではなかった。しかしこの映画を見てあの時の消化不良がおさまったようだ。
オープニングで”ONE”のピアノのイントロとともに1974年のNYが映しださされ、すでに目が釘付けになる。8か月をかけて、3000人から選ばれるのはたったの19人。選ぶほうも選ばれるほうも必死。物語は”コーラスライン”を作った故マイケル・ベネットとオリジナルメンバーの証言をはさみながら、まさに作品そのもののオーディションが繰り広げられていく。
その中で特に印象に残ったのはポール役のジェイソン。ポールは女装してショーに出演し、一番見られたくない両親にそれを見られ、失意の中全てを両親に受け入れてもらうまでのいきさつを演出家ザックに話す。ポールは歌わず踊らずただ身の上を話し続けるだけ。さて私は、今までなんでこのセリフだけの場面が必要なのだろう?と思ってきた。ようするにこの役はヒジョ~に難しいのである。そしてジェイソンを見て、初めてそのセリフに泣いてしまう(今まで見てきた俳優さんごめんなさい!!)。映画の中の審査員も泣かされてしまう。
そしてシーラ役でオーディションに挑むラシェール。この人は1999年にトニー賞を受賞した”フォッシー”(アン・ラインキング振付)に重要な役どころで出演していた。このDVDは私のお宝で、何度も繰り返し見ているので、一目でラシェールと分かった。こんなキャリアの人でもオーディションを受けるのかとオドロく。ラシェールは最終選考でなぜか役にはまりきらず、審査員から「8か月前の一次予選の演技に戻せ」と言われ混乱。「彼らは8か月前の私の何が好きだったのか、私はその時何を考え、どう演じたのか全く思い出せない。」
そして、結局大本命ながら役を取り逃がしてしまう。・・・本当に厳しい世界である。
"Kiss the day Goodbye"という歌のなかでダンサーは誇らしげに歌う。「悔やまない 選んだ道がどんなにつらく この日々が報われず過ぎ去ろうと。」
では、”コーラスライン”ファンのみなさん(いらっしゃったらだけど)、一緒に歌いましょう!
Kiss the day goodbye
the sweetness and the sorrow
wish me luck the same to you
but I can't regret what I did for love, what I did for love
Look my eyes are dry
The gift was ours to borrow
It's as if we always knew
And I won't forget what I did for love, what I did for love
Gone, love is never gone
And we carry on, love's what we'll remember
Kiss the day goodbye
And point me toward tomorrow
we did what we had to do
Won't forget, can't regret what I did for love
What I did for love
What I did for love
Gone, love is never gone
And we carry on, love's what we'll remember
Kiss the day goodbye
And point me toward tomorrow
we did what we had to do
Won't forget, can't regret what I did for love
What I did for love
What I did for love