8月の文化村20周年記念企画"コーラスライン”のチケット購入。
この作品を初めて見たのは、1979年、日生劇場での劇団四季の初演。照明がパッと明るくなり、舞台の上で鏡がぱらぱらと捲れただけで、目が釘付け、オープニングでディープにのめり込んだ。覚えているのが浜畑賢吉、前田美波里、飯野おさみ、深見正博、服部良子、久野綾希子、市村正親、羽永共子、沢木順、宝塚出身の室町あかね、北原千琴など(後の方々、超残念ながら思い出せず)。特に肌色のレオタードに身を包んだ美しい前田美波里(シーラ)、見事に踊りにゆれるおかっぱの羽永共子(キャシー)が印象深かった。
観劇仲間で俳優の卵だった友人達の反応は冷ややかだったけど・・・。当時はチケットが4500円位で学生の私にはけっこう高価だったが、その後2,3年の間に10回以上見に行く。友人が録音してくれたブロードウェイ版を、買ったばかりのウォークマンで毎日毎日聞き、そのおかげで今でもソラで歌える。
厳しい現実の中でなぜ踊り続けるのだろうと自分に問いかけるダンサー達が、最後にそれでも「生きた日々に悔いはない。」と歌う。10代の私には言葉の意味はわかるけれども、それほど含蓄をもった歌詞ではなかった、無理もないけど。しかし、これを歌うダンサー達は20代から30代前半なわけで、人生まだまだこれから、若くして老成したセリフが不自然ではないショービジネスの厳しさにため息が出る。あちこち回り道して情けないことに未だ闇の中にいる私も、「これでよかったのだ、すべては自分が選んだ道なのだ」と、やっとこさこの歌の境地に近づき、歌詞をかみ締めることができるようになった。
まだ半年も先の公演だけど、チケットを買っただけなのに、うれしくてワクワクしている。
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