2009年5月26日火曜日

初夜と蓮根

演劇集団「円」。

リフォームしたばかりの家には、結婚25年の仲のいい夫婦、来月に勤め先のジコチュー医者と結婚を控えた娘、ひきこもりでフィギュア&お城オタクの息子の4人。親は子供たちが養子であることを秘密にしているが、子供たちは気が付いている。

ある日曜日、しかも楽しいお昼ごはんの真っ最中。娘は母親の友人から、”父と母は夫婦の関係を一度ももったことがない”と聞かされ、本当かどうなのかを両親に問いただす。普段は無反応な弟も姉の発言にたまげ、思わず箸でつかんだ蓮根を落とす。見つからない連根、てれ隠しにテーブルの下の連根を探す母親と息子。2人がそんな関係のままであるなら、安心して嫁に行けない!と、父にちゃんとしてくれと直訴する娘。そんな話はやめなさい!とアワアワする父親。

こんなちょっと滑ったら、下品で泥沼にはまりそうなテーマなんだけど、上品でしかも後味よい脚本は土田英生さん作品。父親役は金田明夫さん(「つばさ」でまりのお父さん役)、下品にならないのはこの方のユーモアにあふた人間性からか。息子役の佐藤銀平さんはいい、注目。母親役、磯西真喜さんは、お上品な中にもかすかな色気を漂わせている。娘役、細越みちこさんはセリフがはっきりしていて、いやみがない。とにかく団員がしっくりとまとまって、1時間40分全く飽きさせない舞台を作り上げている。

(お芝居についてはタイトルをクリック)

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