2007年4月28日土曜日
ユーロ・・・
いつもは税関でいちいち現物を見せるのがメンドウで、メインの物しか免税手続きをしなかったけど、今回はしたのだ、しっかりと。なんたって消費税、日本の比ではな~い、フランス19.6%、ドイツ19%、デンマーク25%。プラ~スこのユーロ高!
ん~、・・・それにしてもユーロよ、君はこの先どこまで伸びるのか。こうなったら我等も統一通貨で対抗するしかない。アジア諸国経済圏で”アジー”とか、環太平洋経済圏で”パシフィー”とかいかが?しか~し、その前にこの巨額債務どうにかしないと、どこの共同体にも入れてもらえないのだ。
2007年4月24日火曜日
親心
ところがそのわんちゃん、私の前で通せんぼをしたかと思うと、横目で見ながら「ワン、ワン、ワン。」と吠えた。犬猫だけには人気があるとひそかに自負している私は、いわれのない言いがかりをつけられたようで、なんだかショック・・・。でも気を取り直し「はい、はい、はい」と、その子の泣き声にあわせて返事をしてやった。するとちょっと恐持ての飼い主のおじさん、突然裏声それも女言葉でで「ごめんなさいね~、ごめんなさいね~」と連発。どうもワンちゃんに成り代わり、私に謝っているようなのだ。
ん~、なんだかへんだけど、おじさんの方がワンちゃんよりもかわいく見えてしまったのである。
2007年4月23日月曜日
王子とピアノ
今からン十年前のこと。子供の頃から父に連れられてラグビーを見に行っていた。毎年1月1日は秩父宮の大学選手権でお正月が開けた。わすれられないのは早稲田大学ラグビー部。日比野監督のもと、キャプテン石塚さん、植山さん、藤原さんなどが活躍したとき。自分の学校の校歌より”荒ぶる”がテーマーソングになっていたなあ。明治では松尾さんがいた。
そして自分ではラグビーは出来ないので(今は女子ラグビーもあるが、軟弱なもので・・・)社会人ラグビー部でマネージャーをすることに。練習の後、監督のお宅にみんなでおジャマしたある日。酔っ払ってあーだコーダとみんながクダを巻き始めた矢先、ムクつけき新入社員が何気にピアノを弾き始めたのだ。おい、みんな静かに、静かにしてって!あ、そこケンカやめて、歯軋りも止めて~。
これぞ”のだめ状態”のなかで私の目は完全にハート。そして私はそのとき決心した。
男の子が生まれたら絶対ピ・ア・ノ。よく考えてみたら、ラグビー部の酔っ払いの中でピアノを弾くために、習わせるっていうのもおかしな話ではあるが・・・。
とにもかくにも、王子は保育園のピアノ(か、弾いてくれたかわいい先生)に興味を持ち、なんと自分からやってみたいと言い出した。よ、よかった・・。そしてそれから一度もいやがることもなく、亀の歩でピアノを続けている。最近ではのだめちゃんにシンパシーを感じたようだし、電子オルガンでお友達とのアンサンブルなどもしながら、毎日楽しく練習している。これからものんびり、なが~く続けていって欲しい。残念ながら、今のところ団体スポーツにはなーんの興味も持っていないので、ラグビーのほうは望み薄ではあるが、いやいや、あきらめるのはまだ早いのだ。
ちなみにスポーツ大嫌い文科系外国夫は、私のこの”ピアノ目がハート”体験を知らない。ふふふ。
2007年4月19日木曜日
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2007年4月18日水曜日
私は箱入り娘でございます
お母さん猫に置き去りにされたところを拾ってきたのはいいが、小さな体にのみがいっぱい、元気がなくて自分でミルクも飲めない、目も目やにで開かなくなっている、もうだめかなと思いつつ、動物病院に連れて行くと、即入院。一週間後、ン十万円の領収書と一緒に我が家に戻ってきた。こういう過去が猫格に影響しているかどうかは定かではないが、ちょっと変わった子に育ってしまった。打てば響くような猫的反応がない。抱っこがキライ、ニャーと鳴かない(ぎぎぎぎぎ、げげげげげ、というような音を出すことはある)、怒りっぽいなどなど。
両親の家はマンションの2階、普通の猫ちゃんだったらなんでもない高さであるが、行動範囲はベランダどまりで絶対外に出ない。文字どうりの箱入り娘。日がな一日ごろごろして、それほど食べないのによっぽど運動量が足りないのだろう、ガーフィールドのようにぶくぶくになってしまった。ごろんと上向きに転がると耳さえなければアザラシ。夏になるとおなか周りの脂肪はおちるものの、そのぶん毛皮がだぶついて、走ると左右にプランプランゆれる。
”我輩”の哲学とまではいかないが、”私”なりに出来事を解釈しているむきはあるようだ。
先日の雷雨での出来事。ドド~ンという激しい雷の音で、あの抱っこ嫌いが父のひざの上に飛び乗り、顔をセーターの中に埋めてじっとしていたというから、相当怖かったのだろう。雷雨が過ぎると、おもむろに父のひざから飛び降り、こそ泥のように腰を低くした体勢で一目散にベランダへ。トイレもがまんしていたのかと同情しきり、まだ怖いだろうからすぐ入って来られるよう引き戸を少し開けておいた。
・・・いつまでたっても入ってこない。が、引き戸の隙間からその半身が見える。半身の片目で何気に家の中を見ているようだ。まだじっとしてるし。ん~、そして気がついた、雷が家の中で鳴っていたと勘違いしてるんじゃないか、と。「雷はお外でなってたのよ、おうちの中は大丈夫よ。」といっても微動だにしない(これで入ってきたらチンパンジーのアイちゃんもびっくりだけどね)。外の世界を知っている猫だったら、雨は外で降る、降ったら家に急いで帰る、って事くらい分かるだろうし、根性あったら稲妻もちゃんと目撃しているだろう。・・・かわいい&”ね子”には旅をさせよ、かな。
2007年4月17日火曜日
我輩は猫である
配役はといいますと、
苦沙弥先生を仲代達矢、細君を波野九里子、姪の雪江に島田陽子。
迷亭は伊丹十三、寒月は岡本信人、独仙に前田武彦、東風に篠田三郎。
実業家金田に三波伸介(びっくりしちゃったな、もう~)、夫人鼻子に岡田茉莉子、娘富子に篠ヒロコ。
その他、二絃琴の師匠に緑魔子、おさんに上原ゆかり(ケペル先生)、中学校校長に岡田英次。
ちなみに我輩はティム(4才)、声は小倉一郎。
・・・うれしい・・・。 20世紀初頭を描いているのに、この配役ゆえに70年代を感じてしまうのだ。
バッハの曲をバックに、淡々と語られる本当の日本語と、陰影の美しい照明が印象的な映画だ。それぞれの個性を生かしきった配役、その役者が語る漱石の言葉の普遍性に、100年後を生きる私は不思議と安堵する。中でもとりわけ細君役の波野九里子さんが好きだ。彼女の立ち居振る舞いは動く絵画のよう。着物が普段着であった時代の着こなしはさすが、久しぶりに”着物で動いている人”を見た。梨園の血は侮れない。
猫達もなかなか、”我輩”はえんのしたというより、どこぞの大使公邸あたりから迷い出てきたような美猫。最後のシーンで間違いなく瓶に落っことされたに違いない。迫真の演技。車屋の黒は12歳のクロががんばって剥製のいたちを追いかけている。拍手~。
2007年4月11日水曜日
毎日のかわいい
この”かわいい”の定義が意外と難しい、と思う。万人に共通する”かわいい”も、それぞれ人によってツボの箇所が違うと思うのだ。たとえば”かわいい”の広義に当てはまるであろうアザラシのタマちゃん。私の場合は昔飼っていた”猫のマリちゃん”にその姿を重ねて楽しんでいた。(太った猫が転がってるとアザラシに似てるのだ。)それから、山下さんは”おじさん”が”かわいい”と思ったものを紹介しているが、おばさんにも十分かわいい。おじさんというよりも、世代に共通した”かわいいもの”があるんじゃかなぁ(それとも私がおじさん化しているのか。)
動物の赤ちゃんが”かわいい”のは、あんまりかわいくて思わず面倒見たくなってしまうから、なんて話しを聞いたことがある。”かわいい”は相手の感性を動かす、実はつよ~い受動的攻撃(?)パワーなのかもしれない。(・・・、パワーなくなっちゃったな~。)
2007年4月9日月曜日
Knut the ice bear
これがベルリン動物園で生まれて人口保育されたクヌートちゃん。ミュンヘン滞在中、ニュースをみると必ずこの熊君が登場していた。日本におけるタマちゃんやヤガモ(古い!)騒動と似たようなものなのだが、そんなかる~いニュースもドイツ語で聞くとなにやら生物学の講義にでも出ているような、奥ふか~いニュースに聞こえる。
これは時事通信の記事:
「クヌートは昨年12月初めに生まれたが、母親が育児を放棄。飼育係の手で育てられたため、自然に戻れないとして一部から安楽死を求める声も上がっていた。しかし、3月23日に一般公開されてから、その愛らしい姿を求めて見物客が殺到、独メディアをにぎわしている。 ベルリン動物園は株式会社で、地元のベルリン・ブレーメン取引所に上場している。水族館入場権付きの同株式は3月下旬、一時2000ユーロ(約32万円)近辺を推移していたが、お茶の間にクヌートが流れると急騰し、3日の終値は4660ユーロ(約74万5600円)となった。」
*「育児放棄」って言い方は正しいのかもしれないけど、私にはしっくりこない。「私だって、ヒロ~イお部屋に氷を敷き詰めていただいて、ふか~い海水のプールに若くて油ののったデリシャスなペンギンさんを浮かべていただければ子育てだっていたしますわ!」ってつぶやきが聞こえてきそう。*「自然に戻れない」っていずれは自然に戻すつもりだったのか?*「お茶の間にクヌートが流れると急騰し」っていうのもはしょりすぎ、「この熊かわいい!」「よし!10万買い!」とフランクルト取引所で証券マンがパソコンに向かう姿を想像してしまう。
日本にも、とべ動物園のピースちゃんが1999年に生まれて人口保育されている。テレビでその6年間のドキュメンタリーを見たが、飼育係さんがいかに苦労なさったかよくわかる。シロクマはほっとけば泳ぐようになるかというと、そんな簡単なものではないし、原因不明の癲癇の発作をおこしたり・・。とにかく献身的な飼育係りさんの姿と、それを慕うピースの姿には月並みな言い方だが、感動した。
(Berlin Zoo HP)
この足の裏見て!ふわふわ~。たまりません、あ~かわいい~。これからもクヌート君そして飼育係の皆さん、元気で幸せに。
2007年4月6日金曜日
ナッハトツーク
ドイツ・ロマンチック鉄道
王子が夢にまで見た夜行電車。ミュンヘンからパリまでNZ260で移動した。ミュンヘン駅を20:56に出発してパリ西駅に6:58に到着する。21:00発7:00着にしないところが鉄道のこだわりなのか・・。出発前に日本からシャワーつき3人部屋(一等)を予約しておいた。頭の中ではオリエント急行列車の妄想が膨らみ、乗車前には期待で脈拍が速くなってくる。
わくわくしながら威勢良く乗り込むと・・・、せ、狭い・・。左側に3段ベット、真ん中に75センチほどのスペースを残して右側にシャワー室、トランクを三つおくと立っている場所が無い。私の妄想が1人歩きしすぎたかと思い外国夫を見ると、やはり同じ事を思ったらしく他の部屋やら車両を偵察に。そんな我々をよそに、王子は1人うれしさのあまり興奮を抑えきれず、上へ下へとオリの中のお猿さんのように動き回りあちこちチェックも抜かりない。
写真解説:DBホームページを開けると、メインがこの写真。ラグジュアリーな大人向けマーケットを狙っていると思われる。新婚旅行には見えない。フルムーンにしてはちと、若い。女の人が足を曲げているのはポーズではなく、伸ばすスペースが無いからであり、また男の人の右足はベットの上には乗っていないだろう。狭いから。それから、ロマンチック鉄道なんてものはありません。
狭いのでベットの上に座ることも出来ずねっころがっていたら、アットいうまに寝入ってしまった(そうだ)。以前のように国境で起こされることも無く、5時までぐっすり。車窓からは暗闇に広がる田園地帯のところどころに木々が見える。
そしてシャワーを浴びる。清潔なバスタオル、石鹸、などが完備。蛇口は洗面・シャワー兼用。グレーに見える丸いものが稼動式洗面器、これをトイレの方向に動かして左下にちらりと見えるカーテンを引くと左部分がシャワー室になる。電車の中なのに水圧水量とも十分。狭いけどね。(しつこい!)
さてドイツ人のおじさん、ぴったり6時に朝食を運んできた。このおじさん、チケットのチェックをしていたので車掌さんと思っていたら、朝食係りもしている。狭くてテーブルも無いので2段目のベットをかべに収納し1段目を椅子代わりにする。その作業もおじさんがする。2段目には私の私物が載りっぱなし、おじさんそれを下に下ろし始めた。「あ、おじさん、私、自分でするから、自分で・・・」時すでに遅し、おじさんの手には私のブXジャーが・・・。おじさん、「ウララ~(突然フランス語になる)パルドン、マダム。」といって外に出てしまった。あ、朝ごはん・・・!-横で笑い転げる夫と王子-。おじさん、ようやく10分ほどして戻ってきて、あわてベットを収納し、我々も無事朝ごはんにありつけた。車窓はすっかりパリ市街、そして予定時刻にパリ西駅に到着した。
狭かったけど、よく寝られたというのは、快適だったということだろう。ずっと寝ていたので車内の思い出らしい思い出はシャワーとドイツ人おじさんだけになってしまった。とはいえ、電車の旅はたとえその間寝ていたとしても、ゆったりと時間を感じさせてくれるところが大好きだ。
2007年4月5日木曜日
亀界のヨーダ
200歳の誕生日を迎えたウミガメのために、ささやかな誕生会が開かれた。花輪をかぶり背に金のブタを置いて、飼育係に歌を歌ってもらい心なしかうれしそうに見えるウミガメくん。(Record China)
私にはちょっと迷惑そうに見えるが、飼育係の愛情はよ~く伝わってくる。200歳というと、1807年生まれ、その年の出来事は、
イェーナの戦い(フランスナポレオン軍VSプロイセン)
ベートーヴェンの交響曲第4番が初演
ポルトガルのブラガンサ王朝、ブラジルへと逃亡
西蝦夷地を幕府直轄化、全蝦夷地が直轄化。函館奉行を廃止し松前奉行を置く
う~ん、さすが金の豚を乗せるだけある。しかし200年前から水族館があったということなのだろうか、さすが中国4000年の歴史なのだ。彼には飼育係がさぞかし短命に思えただろう。これからも元気で長生きをしてね。
2007年4月3日火曜日
ノイシュバンシュタイン城
さて、雪だからといって悪いことばかりではない。寒いと観光地が静かになる。そこでドイツ観光西の横綱、”ノイシュバンシュタイン城”に行く事に。今までなぜか行く機会に恵まれなかった、シンデレラ城。入城に2、3時間待ちは当たり前と聞いていたので、ドイツまで来て人ごみにまみれるのも・・、とは思いつつ、ああ、でもやっぱり遠くからでもいいので本物を見てみたいな、と密かに盛り上がっていた。我が家の王子にも盛り上がってもらうため「ほ~ら、このお城に行けるかもしれないよ。」と、出発前に”チキチキ・バンバン”のDVDを見せておいた。私はビスコンティで”ルードビッヒ”を復習なんて思ったものの、やっぱり、な、長い、意識が遠のく・・・。修行がたりんのだ。
2007年4月2日月曜日
マリー・アントワネット
全編英語なのはアメリカ映画だから仕方がない、日本人の私が見ても多少の違和感がある。が、その違和感が彼女がフランスに受け入れられなかった根本的な理由のひとつ-すなわち彼女の母国語-を感じさせ、かえってよい効果を生んでいるように思う。
そして他のS・コッポラの作品と同様、静かに流れる透明感のある映像と軽快な選曲。なかでもパリの仮面舞踏会でフェルゼンに出会った後、夜明けの町を馬車でベルサイユに帰っていくシーンと音楽には、かなり心高鳴るものがある。(ン十年前の夜明けのディスコ帰りを思い出すって?)あ、残念ながらオスカル様はいないんだけどね。
キャストはキルステン・ダンストが14歳のオーストリア人プリンセスから3児のフランス人クイーンを違和感なく演じていて○。ぽよよ~んとしたルイ16世、アントワネットは決して夫のことを悪くは思っていなかった、と思わせる雰囲気があり、これも○。この人、タリア・シャイア(エイドリア~ン)の息子でソフィアのいとこだそう。フェルゼンは北欧というより南欧の人って感じで(アイルランド人だからラテンではないんだけどね)、私個人的理由で△。ハンサムなのは認める。 ジュディ・デイビスは、そこはかとなく漂うユーモアがいい。
さて、現在のベルサイユ宮殿。パリからパンを求めてやってきた群衆を見たとき、アントワネットたちはさぞかし驚いたことだろうと思われるが、今はパリどころか世界中から集まる民衆でごった返している。朝から謁見(?)を求める長蛇の列、庭には電気カートが走り、宮廷内の協会には仏教徒まで訪れる。これで借金も帳消しなのでは・・・?