2011年6月30日木曜日

スーパー8  Super 8

このくらいの少年少女は10%位大人。
いいな、とっても。
1979年のある日の真夜中。ジョーとその友達6人は原っぱの真ん中にある駅で、ゾンビ映画の撮影をしていた。すると一台の車が現れ通過中の貨物列車にわざとぶつかった。列車は衝撃が衝撃を呼び天地も引っくり返るほどの勢いで脱線。ものすごい勢いで飛散する列車の残骸を避け、6人は”奇跡的”に全員助かる。そして瓦礫の中で電車に正面衝突した車の運転手を見つけるが、なんとジョー達の学校のウッドワード先生だった。先生は子どもたちを見ると、ピストルをブランブランさせながら(なんせ瀕死の状態なので)「今見たことを決して誰にも言ってはいけない。そうしないと君達も、君達の親も殺される」と子どもたちを現場から追っ払う。
撮影に使っていたスーパー8を粉々になった駅舎跡から”即”見つけ、”奇跡的”に大丈夫だった車で慌てて事故現場を立ち去るこどもたち。壊れた貨物列車のコンテナの中ではどかんどかんと『何か』が暴れており、事故現場には空軍の兵士たちが続々と集まってきた。その事故の後、街では住民や飼い犬が次々と失踪、停電や窃盗等、不思議な事件が多発。空軍も地元警察に黙って不可解な行動をとり続ける。ついに街全体が避難対象区域となってしまう。

言われなくても見たらすぐわかるけど、J.J.エイブラムス監督による80年代のスピルバーグ映画へのオマージュ。エンディングロールがとっても面白い。お金をたんまりかけて作った映画は子ども達にタダでセットを使われ、スーパー8で撮った『エド・ウッド』ばりのゾンビ映画が完成。大仕掛けな映画全編がこのエンディングの前振りだったと考えると、高予算をかけた結果がこれ!?。いや、どんなところでもお金が無くても映画が撮れるという応援歌。スピルバーグの映画を見て、この世界を志した「昔の映画少年」を思うといじらしい。突っ込みどころ満載だけど、映画好きにとっては好感度大。

2011年6月28日火曜日

弱弱しいハクリョク

ワカ 「ハクリョクコって普通の小麦粉とどう違うの?」

そりゃ~迫力がちがうんじゃないの?
音は威勢がいいけれど、漢字を見ると弱そうだ。

2011年6月27日月曜日

新しい日本をつくる

最近日経を読むといろんな意味で憂鬱になるのだけれど、24日の文化庁長官、近藤誠一氏の「あすへの話題」は胸に迫るものがあった。文化庁のサイトでは一月からの同氏コラムが掲載されている。

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「・・・ここでは子どもも大人も老人も、危険にとりかこまれながら、有為な年月を送るのだ。おれも・・・自由な土地に自由な民とともに住みたい。そうなったら、瞬間に向かってこう呼びかけてもよかろう、留まれ、おまえはいかにも美しいと」(ゲーテ『ファウスト』相良守峯訳)
(中略)
もしヘーゲルがいうように、哲学は時代に先駆けるのではなく、終わりを総括するものなら、今高まる日本文明に関する論争は哲学者に任せ、我々は次の時代づくりに専念すべきだ。古来、時代を作る力の源は、実は指導者の理念ではなく、国民の行動の積み重ねだった


目指すは、持てる才能、技術を文化的で、弱者に優しく、自然と共生する社会の構築に使うことだ。バーベキュー(筆者が週末に参加したチャリティー)ではこうした時代づくりが、国による将来像作りを待つことなく、すでに個人のレベルで地道に始まっていることを知った。


目指す社会はエキサイティングなものではないかもしれない。でも目標を達成した社会とはそんなものだ。ファウストに「おまえはいかにも美しい」と言わせたのも、自然の中で助け合う自由な開拓者の姿である。(後略)
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自分でできることをやって、自由な心で、胸を張って生きていこう・・・。

2011年6月26日日曜日

LADY GAGA@MTV MUSIC AID JAPAN

幕張の会場前であたり券の撮影
加入しているケーブルテレビで「MTV MUSIC AID JAPANに100名様ご招待」というのがあったので、もしかしたらLADY GAGAが見られるかも、とダメモトで応募してみた。そしたら、なんと、なんと、当たっておった!
25日、私とワカのLittle Monstersはいざ幕張。

開演、のっけからLADY GAGAで、彼女の姿が見えたとたん会場は興奮のるつぼ、アリーナの人たちがシューッとステージに吸い寄せられていく。私の身長が2メートル位あればいいけれど、そのままみんなと前方に寄っていくとかえって前が見えなくなるので、遠巻きに小さな生GAGAを見ながら一緒に歌った。アップされている動画を見て、こうなっていたんだ〜と、再度感激。

彼女がなぜ世界中の人たちに好かれるのか、はっきりは言えないけれどよくわかるな〜。確固たる実力に裏打ちされた、優しさや心の広さや大らかさみたいなもの。マドンナのまねっことか言われたりするけれど、マドンナは決してそんなこと思ったりしないと思う。たった2曲だったけれど、すばらしい才能を直に聞くことができてほんと〜に幸せ!

2011年6月23日木曜日

ルーバブのケーキ

オットがルバーブを買ってきた。野菜の一種なんだけど、紫がかったフキのような茎をジャムにしたりケーキの具にしたりして、どちらかというとフルーツのような使い方が多いかな?

卵とバターとブラウンシュガーがたっぷりあったので、ケーキを焼いてみた。ドイツではイーストを使うのだけど、無いからベーキングソーダを使う。少々歯ごたえは違うけれど、大丈夫。
ルバーブの酸味と甘い生地の相性バッチリ、仕上げはシナモンパウダーで。

2011年6月20日月曜日

トニー賞

NHKでトニー賞授賞式を観た。
今年も司会はニール・パトリック・ハリス。オープニングもクロージングもさることながら、ヒュー・ジャックマンとの掛け合いはよかったなぁ。Youtubeで親切な人がいっぱいアップしているから観てね。
ここでは2つくらい面白いと思ったのを埋め込んじゃうことにした。

是非見てみたいのが、”The Book of Mormon”
今一番の話題作。チケットを手に入れるのが難しいらしい。

カッコよさにしびれたのが、これ(Norbert Leo Butzは見事トニー賞受賞)

”Catch Me If You Can - Norbert Leo Butz and Aaron Tveit”


2011年6月19日日曜日

127時間  127 Hours

どんな話だか大体分かっていたので、全然気が進まなかったけど、抵抗する間もなくオットが予約を入れてしまった。怖くて見に行けない人用にネタばれの感想を書こう。

よく言えば自分の世界に「生きている」悪く言えば「酔っている」27歳のアウトドアスポーツが趣味のアーロン(ジェームス・フランコ)。誰にも行き先を告げずに出かけた先で岩に右手をはさまれ動けなくなる。そして飲まず食わずで6日間、腕を切り落とし生還するまでのお話。

挟まれてもしょうがなさそうな、若者の軽さをJ・フランコがそれはまた上手に見せてくれる。それだけに、いつ挟まれるのかそればかりが心配で落ち着かない。で、やっと挟まれる、ほっとするのもヘンな話だけどこれで私の一つ目のハードルはクリア。一旦挟まれてしまったら、その先は重苦しーい時間が始まるのかと思いきや、ところがどっこい。その閉塞感が高まれば高まるほど、彼の心の中から情景が果てしなく広がり、画面は不思議な解放感に満ち溢れる。始めはなんだかな~、と思って見ていたアーロン君、「すべては自分の軽はずみな行動が引き起こしたこと」と実に謙虚に反省を始める辺りから、彼のことがだんだん好きになってくる。

そして、自分の腕をはさんだ岩を見ながら、「この岩は自分が生まれたときから、ずっと自分のことを待っていたのだ、いや太古の昔からずっと」とつぶやく。このシーンで、勇気を振り絞り(大げさだけど)映画を見に来てよかったと感じ始める。そんな後悔と切ない過去の思い出は観客の同情は集めても、それに反比例してアーロンからエネルギーを奪っていくようだ。が、そこに忽然と現れる未来へのビジョン、その光景はむくむくと彼に生命力=判断力をあたえる。

もりもりと復活したアーロン君、脱出最大の山場というか修羅場、これが第二のハードルで高い高い。映画とは分かっていても凝視するにはケッコウ勇気がいる。皮肉にもジェームス・フランコが迫真の演技を見せれば見せるほど、スクリーンから顔をそむけてしまう。やめて~!いや、やめたら死んじゃう・・・。やめないで~!うわわっ、そ、それも・・・。

そんなわけで、フランコ君が一番がんばったところを見ていない人がいっぱいいると思われ、それがアカデミー賞を逃した原因か?などど・・・。バキバキ(修羅場の音)とコワイ場面が終わってから、アーロンは自分を挟み、ぎりぎりまで追い込んだ岩に向かって言う、
「Thank You」

ダニーボイル監督の映画は、いつも究極の選択を見せてくれる。その選択は1人で下すものではなく、地球や宇宙の何もかもひっくるめた大きなエネルギーからもたらされている。
オープニングは超かっこいい。そしてジェームス・フランコ君、よくやった。

2011年6月17日金曜日

6月の和菓子


今月の宝来屋さんで見つけたカワイイお菓子はこちら、枇杷。色は枇杷そのもので、本物みたいなヘタがついている。ヘタの反対側も淡い緑色がすてき。ヘタの反対側・・・、はて何というのだろうか、おしり?底? と思って調べたら「花落ち」と言うそうだ。ということはおしりでない。花を頭として首の付け根、とでもいうのだろうか?それもヘン。

みなさん良い週末を。週末は16日記事の「エネルギーの懇談会」を是非見てね!

2011年6月16日木曜日

自然エネルギーに関する「総理・有識者オープン懇談会」

6月12日に官邸で資源エネルギーに関するオープン懇談会がネット中継されたのをご存知だろうか。

有識者は5名、皆すばらしい。岡ちゃん、ただのサッカーおやじではない。坂本龍一さん、よくぞ言ってくれた!声を出したいけれどなんといっていいのか分からない、そんな多くの人たちの気持ちを代弁してくれていると思う。

そして、土俵際で激しい粘りを見せる菅総理、なにが粘りの原動力か考えていた。この中継を見て思う、たいせつな法案を通すまでは辞められないよね。彼が好きか嫌いかは別にして、一部のメディアに好き勝手書かせていてはいけないな、とつくづく思う。

ソーシャルネットワークが官邸と国民を直接つなぐ時代がきた。これははっきり言ってすごい。最後に田坂内閣官房参与がおっしゃっていたけれど、民主主義の新しいあり方の一歩。福山福官房長官も最後の方に政治の在り方に関して大変いいこと言っている。国民主権とはどういうことなのか、私たちが自分の選択に一票に責任を持たなくてはいけないということを今更ながら強く感じた次第。

少々長いけれど、是非見てほしい、いや絶対見て
>>>オープン懇談会

出席者:
・枝廣淳子 環境ジャーナリスト
・岡田武史 元サッカー日本代表監督
・小林武史 ap bank代表理事
・坂本龍一 ミュージシャン (ビデオメッセージによる参加)
・孫 正義 ソフトバンク社長
[司会]藤沢久美 シンクタンク・ソフィアバンク 副代表

2011年6月15日水曜日

あめふらし 出久根育さんの絵

「あめふらし」は2003年プラティスラヴァ世界絵本原画展でグランプリを受賞。
6月9日の日経アートレビューを要約すると、

「その時代の服装や意匠の質感、そして光線の加減までを自らの解釈で丁寧に描いただけではない。例えば湖をバスタブに、カラスの止まり木は衣裳のハンガーと、絵には物語を超えたファンタジーが宿る。まるで演劇の演出家のような独特の解釈と表現で、欧州の人たちは新鮮な驚きを持ってグリム童話を再発見した。」

けがをしたキツネ
絵本の写真を撮ったのでゆがんでます
この「あめふらし」のお話は結構コワイ。プリンセスは求婚者に”かくれんぼ”をさせ自分(オニの役)が見つけることができなかった人と結婚する、というのだけれど、実は大変な千里眼の持ち主で誰でもどこにいても瞬時に見つけてしまう。見つかった求婚者はどうなるかというと、なんと無残にも首を落とされてしまうのだ。そうしてすでに97人の若者が殺されてしまい、もはや誰も怖がって求婚してこない。そこで久々に、主人公の若者と兄2人が名乗りを上げるが、兄2人はあっけなく殺されてしまい、困った主人公はどうにか2回までは見つかっても見逃してもらう、というルールをプリンセスから取り付ける。あの手この手を考えている時、カラス、魚、キツネの命を助ける。その動物たちの知恵をかり、プリンセスの目を欺こうとするのであるが、カラスと魚はあえなく撃沈、間一髪、キツネの知恵は若者を救う。

99人もの若者がお姫様に殺されてしまう、そんなダークな森の中、とぼけたようなポーカーフェイスの登場人物や動物が(ボッシュを思い起こさせるようなモチーフもちらほら)、渋い色彩を放ちながら静かに描かれている。

出久根育さんは2002年からチェコに移り住んでいるそうだ。彼女の周りには、物語に出てくるような森が沢山あるに違いない、と思う。


2011年6月12日日曜日

X-MEN ファーストジェネレーション X-MEN First Class

マシュー・ボーン監督。
メンバーすっかり若返り

プロフェッサーX(ジェームズ・マカヴォイ)とマグニート(ミヒャエル・ファスベンダー)が出会ってから袂を分かつまでのX−MENの創世記のお話。悲しい過去を持つ復讐に燃えた若者エリック(=マグニート)と、まだ車椅子に乗っていない若き教授チャールズ(=プロフェッサーX)が出会い親友となる。では戦う相手がいないではないかと思うけど、イアン・マッケランがいなくともケヴィン・ベーコンがワルモノをしてくれているので心配いらない。

時代はキューバ危機の迫る1960年代、米ソ冷戦まっただ中。では70年代80年代の映画でソ連が盛んにワルモノで登場していたパターンがまたカムバックかと言うと、否、もっと時代は遡りご本家ナチが登場。ケビン・ベーコンは流暢なドイツ語でコワいナチ党員を演じ、その後ロシア語も操りキューバに核ミサイルを配置しろと工作する。


ジャニュアリー@「MAD MEN」
秋に赤ちゃんが生まれるけど
誰がお父さんかは誰も知らない
オットがこの映画を楽しみにしていたのは、「MAD MEN」ですっかりファンになってしまったジャニュアリー・ジョーンズがダイヤモンドに変身するホワイト・クィーン役で登場しているから。この人はグレース・ケリーを彷彿とさせる端正な顔立ちで、スタイルも抜群のクールビューティー。見終わった後で「もっと出番を増やせ」とオットから文句が出た。十分出番があったと思うのだけど、ファンには物足りなかったか。その気持ち、わからぬでもない。私はマグニート役のミヒャエル・ファスベンダーがよかったワ。年取ってイアン・マッケランの顔にはならなそうだけど。もちろんジェームス・マカヴォイもまる。


ヴァルヴァリーン(ヒュー・ジャックマン)とミスティーク(レベッカ・ローミン)がちらりと登場すると、会場からうれしそうな笑い声。オリジナルのメンバーはいないけど、X-MENファンとしては満足の一本だった。

2011年6月10日金曜日

村上春樹さんのスピーチ要旨

【バルセロナ共同】作家の村上春樹さんがカタルーニャ国際賞の授賞式で行ったスピーチの要旨

一、東日本大震災で全ての日本人は激しいショックを受けた。今なおたじろぎ、無力感を抱いている。
一、だが、われわれは精神を再編成し、復興に向けて立ち上がっていくだろう。われわれはそうやって長い歴史を生き抜いてきた。
一、日本は唯一核爆弾を投下された国だ。放射能が世界や人間の身にどれほど深い傷痕を残すか、われわれは被爆者の犠牲の上に学んだ。
一、福島第1原発事故は日本人が体験する2度目の大きな核の被害だが、今回は爆弾を落とされたわけではない。自らの手で過ちを犯した。
一、理由は「効率」だ。原子炉は効率が良い発電システムだと電力会社が主張し、政府も国策として推進した。
一、地震国の日本は世界第3の原発大国となり、原発に疑問を呈する人には「非現実的な夢想家」というレッテルが貼られた。
一、だが原発は今、無残な状態に陥った。原発推進派の「現実」とは「便宜」にすぎなかった。論理をすり替えていたのだ。
一、(福島事故は)すり替えを許してきた日本人の倫理と規範の敗北でもある。われわれは自らも告発しなければならない。
一、日本人は核に対する「ノー」を叫び続けるべきだった。技術力を結集し、持てる叡智を結集し、社会資本を注ぎ込み、原発に代わる有効なエネルギー開発を国家レベルで追求すべきだった。それが、広島、長崎の犠牲者に対する、集合的責任の取り方となったはずだ。
一、損なわれた倫理や規範は簡単に修復できないが、それはわれわれ全員の仕事だ。新しい倫理や規範と、新しい言葉を連結させなくてはならない。
一、夢を見ることを恐れてはならない。「効率」や「便宜」という名前を持つ災厄の犬たちに追い付かせてはならない。われわれは力強い足取りで前に進んでいく「非現実的な夢想家」でなくてはならない。

リンクを張りましたので、全文をぜひ読んでください
その1
その2

2011年6月9日木曜日

チェルノブイリが生んだ楽園 -Newsweekの記事-


かつて「死の灰」が降り注ぎ、住民が去ってゴーストタウンと化したあの場所が、多くの野生動物が憩う「聖地」に生まれ変わったという話を信じられるだろうか。

ソ連(現ウクライナ)のチェルノブイリ原子力発電所で「史上最悪の原発事故」が起きたのは86年4月26日。あれから25年、原発から半径30キロ圏内は今も居住禁止区域と定められ、そこは時が止まってしまったかのように当時の日常の痕跡を生々しく残す。

一方で、この一帯は驚くべき変化を遂げてきた。人間と共に自動車や産業が消え、農薬や殺虫剤を便わなくなったせいか、30キロ圏内には「自然の王国」とも言うべき美しい風景が見られるようになった。緑が生い茂り、多様な野生動物が伸び伸び暮らす。多くの家畜が甲状腺に異常を来して亡くなった当時、こうした自然の生命力を誰が想像できただろうか。

30キロ圏から数メートル外側に位置するキエフ貯水池の周辺には、富裕層がよみがえった自然を求めて押し掛ける。「チェルノブイリのリビエラ」と呼ばれるこの場所には別荘が立ち並び、狩りと釣りを楽しむ人々に愛されている。かつてこの貯水池に大量の放射性物質が降り注いだ記憶は、水に流されてしまったのかもしれない。
【6月1日号 Newsweek日本版】

放射性物質はもとより、人間の生息の仕方自体に問題がある、ということが分かる。じゃあどうすればいいのか。テクノロジーや政治のあり方ももちろん大事だけれど、つきつめて考えていくと私たちの「生き方」の問題なのかなぁ、と。過ぎたるは及ばざるがごとし。便利、衛生、効率を後先なくすすめていくと”過ぎて”しまう。とはいいつつも、全ての人や物事が程よいということはあり得ない。そんな世界標準などないのだ。だから物事の陰陽を考える。便利、効率という陽がもたらす陰。そして惨劇という陰の先にある陽。

で、もうひとつFlickerに出ていたPripyatという町の写真も。戦と重ねるのは乱暴かもしれないけれど、「夏草や兵どもが夢のあと」。

Forrest-ghost- city Pripyat, ghost city abandoned after chernobyl catastrophe, has grown to a forest. nature takes over and invades and collapses human creations. the views remind some apocalipthic films like I am a Legend; Views from highst building in town, a former Hotel



2011年6月8日水曜日

シュパーゲル

ドイツではシュパーゲル(ホワイトアスパラ)のシーズン真っ盛り。4月の末から店頭に出回り、6月24日の聖ヨハネの日に終了する。終了日が決まっているのがまたドイツぽい。ドイツ人がシュパーゲル大大大好きなのを知らない日本人の友人、ドイツ人宅での夕食に招待された感想が「さみしい食卓」だった。ソーセージやハムの大皿を想像していったのに、茹で上がったホワイトアスパラがデーンとテーブルに、いつ肉が出てくるのだろうと待っていたが、それで終わってしまったそうだ。
今ドイツでは食中毒騒ぎで、「きゅうり」や「もやし」が疑われているけれど、もしシュパーゲルだったら大変なことになる・・・。

先日知り合いの方に北海道産のシュパーゲルを頂いたので、早速茹でてみた。オランデーズソースがポピュラーなのだけどオットは卵が好きではないので、あっさりとオリーブオイルとペッパーとシャンペンビネガーで仕上げた。シャリシャリした歯ごたえと、ほんのり甘みがあり、とっても美味。





2011年6月7日火曜日

高校生のサロンコンサート

前田邸玄関 バラが奇麗
都立芸術高等学校音楽科のサロンコンサートに行った。
コンサート会場は、旧前田侯爵邸洋館。井の頭線の駒場東大駅を降りて徒歩7,8分の駒場公園の中にある。

ピアノ、フルート、独唱、バイオリンと約一時間半。人前で披露するにはかなりの練習が必要。好きとはいえ、上達への努力には精神的にも肉体的にも苦難が伴う。誰もが完成を目指して頑張る。ゲージツには到達点はないからいつまでも頑張り続ける。だからと言って、若い演奏がよくないかというと私はそうは思わない。完成を目指す演奏家のどの通過点を拾い上げても、それなりの美しさがある。
高校生が若さいっぱい、一生懸命、真摯に演奏する姿を見て、ああ、この国の将来は明るいなぁ、とつくづく思った。

せっかくなので前田邸の中を見学してみた。

サロンから庭を望む

玄関脇(先頭の写真)の細長い窓を内側から
カフェもある

2011年6月3日金曜日

一緒に遊ぶねこ

えさにつられてではなくって、ちゃんと遊びの相手をしてくれる。最後はじっくり考えているところがドイツの猫らしい。
皆様よい週末を。

2011年6月2日木曜日

原発事故処理に6~20兆円

今まで無関心だった反省も込めて、1週間に一回はきちっと原発について考えようと建設的な意見を探している。で、NHKの報道。先週記事に書いた原子力委員会で5月31日に定例議会が開催された。福島第一原発の処理に関して、具体的な費用捻出方法に言及しているのは興味深い。定例議会資料を読んでみると、これ以外に向こう数年間における電力不足の懸念も書かれているのだけれど、下の記事には出てこない。

ソース>>NHK
東京電力福島第一原子力発電所の事故を受けて、将来の原子力政策を再検討している国の原子力委員会の会合で、民間のシンクタンクから福島第一原発の事故の処理に10年間で少なくとも6兆円から20兆円程度の費用がかかるという試算、試みの額が示されました。
国の原子力委員会は、福島第一原発の事故で原発を巡る社会環境が大きく変化したとして、有識者から聞き取りを行い、将来の原子力政策を再検討しています。31日の会合では、民間のシンクタンク日本経済研究センターの岩田一政理事長らから意見を聞き、この中で福島第一原発の事故の処理費用の試算が示されました。試算では、今後10年間にかかる費用として、福島第一原発から半径20キロ圏内の土地を仮にすべて買い上げた場合に4兆3000億円、住民の所得補償に6300億円、原発の廃炉に7400億円から15兆円とし、合わせて少なくとも5兆7000億円から20兆円程度がかかるとしています。そのうえで、岩田理事長は費用の捻出のために原子力政策の見直しが必要だとして、電力各社が進めている核燃料サイクルの研究や開発を凍結すれば、10年間で6兆円程度を充てることができるほか、東京電力の廃炉に向けた積立金や国の原子力関連予算など、合わせておよそ12兆円が財源になると指摘しています。原子力委員会は、来月以降も有識者から意見を聞き、今後の原子力政策に反映させることにしています。

定例議会資料には「国民の皆様から寄せられたご意見」もある。本当にたくさんの意見が寄せられている。

2011年6月1日水曜日

イルカになった少年犬

お父さんが犬語を翻訳してくれているけれど、もしかしたら人間に聞こえない音でイルカに「おいでよ」って声かけられていたのかもしれない。



で、猫ちゃんだったらこう。