2011年1月31日月曜日

今月のパン

今月のパン教室ではあんパンとロールパンを教えてもらった。
お土産を袋に入れたら、あんこがずっしり。あ~、美味しさの重さ。
あんパンはなんと明治7年に木村屋の創業者木村安兵衛さんが考案し、明治天皇御用達だったそうで、結構長い歴史があるそうだ。本家本元はイーストでなくて酒種で発酵させ、へそにはご存じの桜の塩漬け。
へそにのっているのはケシの実

デザートはバレンタインが近いので、生チョコ。ベルギーのチョコレートを溶かして生クリームとバターと砂糖を混ぜて、ココアパウダーをふりかければ出来上がり。こんな簡単にできちゃうなんてびっくり。
バレンタインデーにこれでいいかとオットに聞いたら、これと他にもどこそかのチョコレートをくれと言われた。ワカに聞くとこれがいいと言う。やっぱり若者はカワイイ。
箱に入れたら一粒300円のチョコレート・・・に見えるかな?

2011年1月30日日曜日

RED

アクションキライでも、騙されたと思って是非どうぞ
CIAを引退したフランク(ブルース・ウィリス)は、役所の年金課に勤める会ったこともないサラ(メアリー・ルイーズ・パーカー)に電話をかけるのが楽しみな毎日。ある日、フランクの家を武装したグループが襲撃するも、フランクはこともなげに男どもをなぎ倒す。電話の盗聴からフランクがサラに好意を持っていることを敵に見抜かれていることを察知し、彼女の身を守るため強引に連れ去る。NYタイムズの女性ジャーナリストが殺され、それを調べるうち、かつて自分も参加したある工作活動にかかわったCIA職員が次々抹殺されていることが分かる。どうやらCIAが自分たちを抹消しようとしているらしい。そこでフランクは平穏な生活に退屈しているRED「Retired Extremely Dangerous」(引退した超危険人物)を集めチームを組む。


映画館の予告編ではパスしようと思っていたけれど、出演者の顔ぶれにはちょっと後ろ髪が引かれるものがあった。ゴールデングローブ賞で”コメディ部門”にノミネートされていて見てみる気になる。


女王様ががガガガ~っとお上品な顔で撃ちまくる
ものすごい安定感。ブルース・ウィルス、モーガン・フリーマン、ジョン・マルコヴィッチ、ヘレン・ミレン、メアリー・ルイーズ・パーカーの平均年齢59歳に加え、脇役にリチャード・ドレイファス、アーネスト・ボーグナイン。その顔と立ち居振る舞いだけで、みなさんお互いの邪魔をせず軽々と役をこなす。おぼつかないアクションを画像でごまかすかと思いきや(それもあったけど)、それなりの納得の動きと経験でオジサマ、オバサマが見事なコンビネーションを見せてくれる。確実、信用、安定。見たら胃もたれおこしそうだと思われたマルコヴィッチが、「バーンアフターリーディング」と同じくらいオモシロく、65歳のヘレン・ミレンが嬉しそうにマシンガンを撃ちまくるのを見て「カ・イ・カ・ン」(古かったか)。役者自身楽しんでいるのが、こちらにもしっかり伝わってくる。


今年は映画界にシュワちゃんも戻ってくるから、ますますアクション界が安定しそうだ。

2011年1月27日木曜日

映画賞

アカデミー賞では「英国王のスピーチ」「ソーシャルネットワーク」「トルゥーグリッド」のノミネートで湧いている。今に始まったことではないけれど英国人俳優が大活躍の中、「ソーシャルネットワーク」は”もろにアメリカ”。題材は新しく舞台はアメリカが誇るハーバード、シドニー・ルメットやアラン・J・パクラ風の話の進みは、70年代の社会派映画へのノスタルジーをくすぐる。とってもおススメの映画だけど、ン~、脚本賞はいいとしても作品賞となるとなぁ・・。他の作品を全部見たわけじゃないからこの辺でやめておこう。


一方、ラジー賞。
最多9部門でノミネートされたのは、「エクリプス/トワイライト・サーガ」と、M・ナイト・シャマラン監督のファンタジー映画「エアベンダー」。「エクリプス」大好きと声を大にして言えるけど、ノミネートに抵抗感無し、無条件で納得の私。テイラー・ロートナーとロブ様の最低主演男優賞にも腹立たず。 「セックス・アンド・ザ・シティ2(SATC2)」の主演女優4人が、まとめて最低主演女優賞にノミネートされたけど、しっかりクリスティン・スチュアートも候補入り。


因みに最低主演男優賞には、「キス&キル」と「バレンタインデー」に出演したアシュトン・カッチャーもノミネートされている。そういえば、ゴールデングローブ賞では司会のリッキー・ジャーベイスがブルース・ウィルスを「アシュトンのパパで~す」と紹介し、ブルースが固まった顔で登場。演技じゃできない顔だった。


そしてそのゴールデングローブ賞、昨年の毒ガス司会でリッキーはクビかと思いきや今年も登場。飛ばしまくっていたなぁ。主催者はカンカンだったそうだけど、視聴率は上がり、コケにされた人も大喜び、ヒュー・へフナーなんて「最高の夜だ」とのたまったそうだ。ジョークより会場の有名人たちの反応が面白い。スカーレット・ヨハンソンまで「ユダヤ人、美しすぎるユダヤ人!ええっ違うの?メル・ギブソン(ユダヤ人嫌い)に聞いたんだけど~っ」と紹介されていた。彼のジョークは面白いのにコワイ。


<おまけ>リッキーは昔美少年。どうしてこうなったのか、今に至る途中経過を見てみたい。


2011年1月24日月曜日

ちんけさんと大きな女たち

お友達が出演しているので、青山円形劇場でバンダラコンチャ、セカンドアルバム(第二弾)「ちんけさんと大きな女たち」(作・演出・出演=近藤芳正)を見てきた。

ヒロシは、融通きかない冒険できないこじんまりとした40歳。いまだ俳優として芽が出ず、清掃会社でアルバイトの毎日。自分の脳内ファンタジーの女たちが付けた呼び名は”ちんけさん”。 ”ちんけ”だけじゃあんまりなので、一応”さん”づけ。見かけだけでなく脳内までももしょぼいと言われるが、いえいえ、なかなかのラインアップ。

歌のお姉さん見たいな”お姉さん”(穴田有里)
呼びもしないのにのそっと現れ毒づく”悪いお姉さん”(静ちゃん)
ものに動じない”オバサン天使”(小高さなえ)
かなりしっかりしている10歳の”自分の娘”(田島ゆみか)
蛇舌の同級生、タクシー運転手”あや”(磯西真喜)

その脳内ファンタジーの女たちと、現実世界の女たち、バイト先の社長(桜乃まゆこ)、お母さん(浜崎茜)、おばあちゃん(荒井眞理子)が、入り乱れてヒロシはコロコロポンポン手玉に取られる。

ヒロシの恋人、キー坊役の黒谷友香は楚々として美しい。頭が小さくて、手足が長くって、生で見ると美しさ倍増。こんなきれいな人が現実にいるのだなぁ・・・。あまりにもヒロシと釣り合わないので(失礼!)、もしかしたらキー坊も脳内ファンタジーかも。静ちゃんという人は「フラガール」で好評を博したと聞いていたものの、映画を見ていないのでどんな人かよく知らなかった。 しか~し、この静ちゃんという人、実にインパクトがある。セリフだけではなく、その大きな肢体からじわじわとにじみ出るユーモアと言ったら・・。妙齢な女性に失礼だけど、立っているだけで面白い。

女がわからない男の脳内で、10歳から80歳までの魅力的な女が次々と登場。みなさんとても素敵な女優さんばかり。こんなに優しく女を見てくれて、嬉しいような気もする。台本も、40代50代にはよ~くわかるレトロな突っ込みに、たくさん笑わせてもらった。

東京公演は23日で終わったけれど、29日に大阪公演。

2011年1月23日日曜日

グリーン・ホーネット The Green Hornet

1936年から1952年にかけてラジオ番組、そのあとテレビドラマ化された物語の映画化。

ロサンゼルスの新聞社の社長の放蕩息子・ブリットは、父が蜂に刺されショック死し、社長の座につくことになってしまった。しかし何をしていいかわからない。そんな時、父の運転手をしていたKATO(ケイトーと発音)の発明にびっくり、すっかり気に入ってしまう。KATOが開発したスーパーマシン「ブラック・ビューティー」に乗って、緑の仮面で素顔を隠しいたずらをしに出かける。たまたま出くわしたギャング相手に炸裂するKATOの武術を見てまたまたびっくり。そこで妙な正義感に目覚めるブリット。正義の味方というよりも、新たなワルモノの対抗相手という立場で、警察からも追っかけられる一ひねりしたヒーロー”グリーンホーネット”が誕生。

奇麗なお姉さんは好きですか
見に行く前は気が重かったのに、なかなか面白いのだ。
主役のブリットを”痩せた”セス・ローゲン。2007年の「Knocked Up」では日本語の題名(「無ケーカクの命中男」)と同じくらい情けないプー太郎で笑わせてくれたけど、このブリットもかなり情けない。全部、なんでも、どこまでも、KATOがやっている。2人の関係は「ウォレスとグルミット」。KATOは香港からジェイ・チョウ。セス・ローゲンがドミグラソースならばジェイ・チョウはオイスターソースといったところだろうか。よくわからないけど。一重まぶたのウスイ顔で、しなやかに動き回り、見ていて気持ちいい。
アラフォーの頼りになる秘書をキャメロン・ディアス。まだまだいけます。

冒頭ジェームス・フランコがチンピラ役で登場。ワルモノ、チェドノフスキー役のクリストフ・ヴァルツとガチンコ勝負。あんまりすぐ引っ込んじゃったから、もしかしたらジェームス・フランコ風チンピラだったかしら?と。「Knocked Up」にもカメオ出演してたから、セス・ローゲンとお友達なのかな。ジェームス・フランコはことしアカデミー賞の司会をする。楽しみだ。
あんまりコワクてオカシイ、ヴァルツ

セス・ローゲンは制作も脚本も担当。これでもか、これでもか、とモノが壊れまくるアクション映画だけれど、シニカルなジョークがひょいと顔を出し、実は大人の鑑賞に耐えうるコメディでもあるのだ。アメコミ・ヒーローものを期待していくと、ずっこけるかも。監督はフランス人、ミシェル・ゴンドリー。日本プレミアに現れた篠原涼子が気に入り、アヌーク・エメを連発していたそうだ。

2011年1月21日金曜日

まだまだ続く いい間違い

学校でグループ発表の役割分担を決めたそうだ。リーダー、書記、発表担当等など。

ワカ 「五右衛門だけはやりたくなかったんだよね。」
私  「五右衛門?ゴエモン?」

何だろう、何の発表だろう。間違ったこと言ったら、釜ゆでにされるのか・・・?
後でプリントをちらりとのぞいたら・・・、「ご意見番」と書いてあった。

2011年1月18日火曜日

STING @日本武道館

古い話になるけれど、”アリー・マクビール”(シーズン4)に、スティングが本人役で登場。
スティングのコンサートに行った妻曰く、スティングが自分に向って愛を歌ったと言い張り、その後夫婦仲がうまくいかなくなったと、夫(ピーウィー・ハーマン)がスティングを訴えたエピソード。

わかる~。
目が合うほどの席ではなかったけれど、それでもなんとアリーナ最前列!・・・の一番端っこ。見事に端っこで、ほとんどスタッフ席。オーケストラは見えなかったけれど、ナマ・スティングはばっちり。私が立って踊るスペースもばっちり。

今回の公演は「シンフォニシティ・ワールド・ツアー」の一環。イントロがクラッシック調で始まり、歌いだすまで何の曲かわからないこともある。それがまたいい。ポリスももちろん好きだけど、新しいアレンジで彼の音楽の円熟を堪能できる。彼とオーケストラ(東京ニューシティ管弦楽団、指揮:スティーヴン・マーキュリオ)、ロックとクラシックという対極にあるアーティストたちのハーモニーが絶妙。ちょっち風邪気味だったけど、元気になる。彼のstingは良薬、免疫力があがるあがる。

”Englishman in NY”は鳥肌、”ロシアンズ”の伴奏は圧巻。クラシックコンサートのように2部構成になっていて、きっちり20分の休憩後(スティングは学校の先生だったから)、第2部はますますしっくり詠いあげてくれた。裏地の赤いジャケットを羽織り、「キュウケツキを知ってますか?」と会場に訪ねてから歌った”バーボンストリートの月”は、まるでミュージカルを見るよう。数えてなかったから確かじゃないけれど、おそらく25曲以上あったと思う。最後まで豊かな声量を落とすことなく、あの甘い歌声を聞かせてくれた。ありがと~。19日も行きたかったぁ。

2011年1月17日月曜日

2011年1月16日日曜日

ソーシャル・ネットワーク The Social Network

デヴィット・フィンチャー監督。
03年秋。米ハーバード大学に通う19歳のマーク・ザッカーバーグ(ジェシー・アイゼンバーグ)は、頭の回転が超が付くほど速い。同時に大人のコミュニケーションがまったくと言っていいほど出来ないため、大好きな彼女を怒らせてしまう。“コンピューターオタク”のマークは彼女への腹いせにブログに彼女の悪口を書き込み、それだけでは腹の虫が収まらず酔いに任せ、ハーバード大学の各寮をハッキングし、女子学生の写真を集め、あろうことか“ランク付け”をし、一晩でアクセス数を増大させ、大学サーバーをパンクさせる。映画はここまで彼の早口さながら一気。それがきっかけで、彼のうわさを聞きつけたエリート上級生にハーバードコネクションのアイデアを持ちかけられる。

ハーバード大学でリアルなソーシャルネットワークを築き上げるには、出身や容姿や運動能力や親の財力などが要になる。大学内のエリートクラブに加入するには、ばかばかしい入部テストをパスし、仮に入部できてももっとばかばかしい洗礼儀式が待っている。そんな閉鎖的なコミュニティーの中で、フェースブックはあっという間に伝統やら特権などの垣根を取っ払い、ネットワークを作り上げてしまった。ビルゲイツの顔さえ知らない若者たちの新しいネットワークだ。

若者と大人、金持ちと貧乏、カッコイイ人とダサい人、天才と凡人、それぞれがそれぞれに嫉妬や羨望を抱き、何か他人とは違ったことをしてやろうと生きている。マークがただのコンピュータ天才オタクだったのか、とてつもない策士だったのかはこの映画からは分からない。脚本のアーロン・ソーキンは主人公のマーク本人に取材を申し込んでいたけれど断られ、結果本人の息のかからない作品が出来上がった。フィクションであることが、若者達の会話を実に納得のあるものに仕上げている。

息もつかせぬ素晴らしい脚本、はITによるまったく新しい世界の展開をナットクのいく会話でつないでいく。マークはフェイスブックを立ち上げた後、同世代の若者から2つの訴訟を抱えることになる。熟練の弁護士が、”若者のケンカ”に大真面目で立ち会う姿が滑稽だ。そんな中、保守的な学生とリベラルなハーバード大学長との会話は実に面白かった。又、ラストシーンがこの映画を実に意味あるものに締めくくったように思う。数え切れないほどのネットワークを築き上げても、巨万の富を得ても、たった一人の女の子と友達になりたい。ネットワークというのは広く浅くでは無く狭く深くが基本なのかも。

ゾンビランド」のジェシー・アイゼンバーグ君、ウディアレンばりの早口で、いけ好かない、けれど憎めない若者を実に自然に演じている。注目。

オットに勧められ、私も”フェースブック”にアカウントを作ったけれど、これが、実に面白のだ。

2011年1月13日木曜日

てっぱん

さよこさん、神田さん、有馬さん。

時代、背景、国籍、体型、何一つ共通してないのだけど、それでもあえて言っちゃうと、オスカル、アンドレ、ジェローデルがなぜか頭に浮かんだのであった。

ジェローデルの入浴剤だって・・・スピンオフもここまで来たか。

2011年1月12日水曜日

マーガレット サッチャー Margaret Thatcher: The Long Walk to Finchley

サッチャー役のアンドレア・ライズブロー
食料雑貨商の娘マーガレット・ヒルダ・ロバーツはオックスフォード大学で化学を専攻し、研究者としてライオンズ社に就職し、アイスクリーム添加物の仕事に携わっている。父の薫陶を受け”鉄の娘”に成長した。趣味は「政治」と言い切るつわもの。

労働党の牙城であるケント州ダートフォード選挙区では美しい女性候補者として注目を浴びるが、無念の落選。後に首相になるエドワード・ヒースとはこのころから同胞でありライバルでもあるという関係が始まる。バツ一のあまりぱっとしない(あ、ドラマの中ですから・・・)、しかしとても優しいデニス・サッチャーに、自分から堂々と結婚の条件を述べてプロポーズ。妊娠中に弁護士資格取得。そして双子を出産し、「男の子と女の子を一度に産めたので手間が省けたわ!」みたいなことをケロリと言う。

すべてが政治を中心に回る生活。同じ女性からの女性政治家への偏見と差別、そして落選にさすがのマーガレットもへこむ。少し政治の世界から身を引くものの、丘に上がったカッパのようで、それを見ている夫のデニスも落ち着かない。ほどなくして政治の世界にパワーアップして復帰。その後も大衆層出身の彼女に対する上流階級の抵抗や、何度もの挫折を乗り越え、ロンドン北部フィンチリー選挙区でついに初当選を果たす。

打たれても、打たれてもますます強くなるその姿はまるで鋼。彼女はすでに若くして「鉄の女」だった。意思の強さ、ぶれない判断、物おじしない性格は、男でもあり女でもあり。いづれにせよあのずっしりと重い伝統の社会で頂点まで上り詰めるというのは、男であっても並大抵のことではないだろう。くじけそうな時に夫から「弱みを強みに変えることだ」と助言され、自らの弱点である”女性”を強みに変えるため、ブロンドに髪を染め直しフェロモン全開でいざ出陣。そのあっけらかんとしたたくましさに何かとても明るい気持ちになった。

サッチャーの功罪についてはいろいろと書かれている。例えば失業者を増大させ、地方経済を不振に追いやったと言われる一方、労働党ブレア首相の改革はサッチャーによる財政立て直しの財源がなければなしえなかった、など。歴史的な評価が定まるにはまだまだ時間がかかるだろう。現在彼女は認知症の症状が進んでいるという。

彼女の言葉で面白いものを一つ。
「言ってほしいことがあれば、男に頼みなさい。やってほしいことがあれば、女に頼みなさい」

2011年1月11日火曜日

アンストッパブル UNSTOPPABLE

ペンシルベニア州にある操車場で、最新鋭のディーゼル機関車777号の牽引による39両編成の貨物列車が、運転士の小さな人為的ミスが重なり無人のまま暴走を始めた。このボケっとした運転士は「マイネーム・イズ・アール」のランディことイーサン・サプリー。アールはどんなにめちゃくちゃやっても適当に許してくれるけど、ディンゼル・ワシントンは無理。

貨物には19万リットルものの発火燃料に加え、発火性の強い有毒化学物質が大量に積載されてお り、このまま暴走を続ければ1時間40分後にはスタントン郊外の急カーブで脱線転覆し、大惨事になることは避けられない。そのころ鉄道会社から強制解雇を通告された旧式機関車のベテラン機関士フランク(ディンゼル・ワシントン)と新米車掌ウィル(クリス・パイン)が、1206号で同じ路線を走行していた。年齢も立場も違う2人の折り合いは悪く、お互いすることがカンに触る。それぞれが私生活に問題を抱えていることも、その場に少なからず影響を与えている。その2人が1206号と経験と体力を駆使して、777号の暴走を止めるべく 奮闘を始める。

ぜーんぜん期待していなかっただけに、いい意味裏切られた。監督はトニー・スコット。冒頭、その昔、(映画はともかく)「トップガン」のオープニングを見たときのことを思い出した。カメラの映すカットがいい、奇麗なのだ。画面から目が離せない。物語そのものは”機関車を止める”だけ。登場人物もほとんどデフォルメされたような性格描写、と言うか、社会的役割を持ったキャラクター。至極単純な構成なのだ。その中をただ機関車が走る。走っている機関車は別に怖くもなんともないけれど、この先起ころうという事故の予測が、機関車を生き物のように思わせるところが面白い。物語の進行はときどきはさまれるテレビの中継が担い、これがまた臨場感を盛り上げる。

アメリカ・ヒーローものではあるけれど、ワイヤーアクロバットではなく、普通の人の活躍劇なのがいい。ディンゼル・ワシントンが何しろカッコイイ。「スタートレック」のクリス・パインも花まる。小さな幸福を求める労働者達がのぞかせるきらりと光る職人魂が痛快で、深読みせずに思うつぼにはまり見るのも悪くない。子どもたちに鉄道の話をするために、偶然オペレーション室で事件に遭遇した鉄道局のお役人さんの鉄道オタクぶりが面白かったなぁ。

しかし主役はなんといっても777号と1206号。この物語のもとになった実際の無人機関車は、約80キロで走行していたが、本作では倍の160キロ。ギギギ~、ガガガ~と走る姿は迫力満点。無人で走る機関車と言えばトーマス。もしこの2台がトーマスに出てくる機関車みたいに口がきけたら、なんて言っただろう。

いづれにしても安全と思われている鉄道も、毎日の地道な作業のおかげで成り立っているのだということがよくわかる。300キロで走る新幹線の技術と安全性にいまさらながらに感心する。

2011年1月10日月曜日

スプライス SPLICE

これもちょっとネタばれ。

クライヴ(エイドリアン・ブロディ)とエルザ(サラ・ポーリー)の科学者夫婦は、難病のための新薬開発の目的に新種の生命体を創造する。さらなる新しい生命体の創造に取り組もうとするが、法や倫理、開発費用の問題から会社にストップをかけられてしまう。しかし、エルザの科学者としての好奇心、それを止められないクライヴはどんどん禁断の領域に踏み込み、人間と動 物のDNAを配合しさらなる新生命体が誕生する。

クライヴとエルザはその得体のしれない生命体に、初めこそ脅威を感じつつもやがて奇妙な愛情を持つようになる。そしてドレンという名前をつ け、誰にもこのことが知られないよう、秘密裏に育てていく。ドレン(デルフィーヌ・シャネアック)の成長は速く、しかも2人の想定内に収まらない発達を始める。いよいよ、ほんとにマズイと感じたクライヴとエルザはドレンを抹殺しようと考えるが、そうは問屋がおろさない。

こんなSFのような話にはならなくとも、現実に科学者の倫理観、新薬に資本をつぎ込む会社など、自然を無視した恐ろしい出来事が渦巻いているのは想像に難くない。鼻息の荒いエルザに、もともと優柔不断な顔をしたエイドリアン・ブロディのクライヴがずんずん押し切られるのを見ていると、他人事ながら「しっかりせい!」と言いたくなる。とはいえ夫婦は似た者同士、どっちもどっちでどんどん深みにはまる過程が面白い。しか~し、ドレンが成人してからは、なんとなく全体の流れがちょっと・・・。R-15指定はこのへんが引っ掛かったか?

全体的にどうかと言うと、こういう単語はとっても好ましくないのだけれど、まさに”ビミョー”と言うのが私の感想。特筆すべきはオープニングクレジットで、今まで見た中でも不気味さが突出している。

2011年1月8日土曜日

お正月の花


実家に飾ってあったお正月の花。
ガーベラぐらいしか花の名前がわからない・・・。

世田谷区奥沢にあるLa・Bouquetterie(ブーケットリー)さんのお花。植木もアレンジもやってくれる。
ほんとにちっちゃなお店だけど、エッセンスが詰まっている。そのセンスの良さに舌を巻く。

2011年1月7日金曜日

シュレック・フォーエヴァー

注意!ちょびっとネタバレ。

シュレックは妻フィオナと3人の子供に囲まれ、不本意ながら今や皆の人気者。しかし繰り返される平凡な幸せの中で、かつてワルモノだったころの自由が懐かしくてたまらない。ミドルエイジクライシスでしょうかね。そんな弱みに付け込まれ、まんまと魔法使いランプルスティルスキン(右)の罠に。シュレックは自分の過去のどうでもいい一日(だと自分では思っていた)を魔法使いに渡す代わりに、自由なワルモノ時代の一日をもらうという契約を交わす。ワルモノに戻って喜びに浸るシュレックだけど、だんだん様子が違うことに気が付く。一番大切な一日を塗りかえられ、すべてがランプルスティルスキンの思いのままの世界に変わってしまっていたのだった。

その世界ではドンキーや長靴をはいた猫たちは、シュレックの存在すら知らない。この魔法の契約を破棄する方法はひとつだけ、それは「愛する人のキス」。しかしフィオナがどこにいるかも分からないし、フィオナっだってシュレックのこと知っているかどうか。残された時間はあと少し、自由な一日が終わると彼はこの世から消え去ってしまうことに。

うちのミケ子もびっくりのポンポコリン
松子デラックス
シュレックシリーズ第4作、完結編。
第2,3とワルモノのシュレックが影をひそめてしまい、なんとなし物足りなかった。シュレック本人もあのキャラクターが懐かしかったのだ、と妙に同意。うまいあらすじで今回はマンネリから脱却し、ドンキーのエディー・マーフィーと猫のアントニオ・バンデラスも息を吹き返し、かなり笑える。いつものように選曲がSimon and Garfunkel、Bob Marley、Enya などなど。来ます、来ます、ハートに。何よりもウケたのは”Top of the world"。カレンの歌声がフルで聞ける。

実はこの映画、昨年末に見たのだけれど、年末年始はバクスイ、バクショク、バクパーティで忙しく、約2週間遅れでのアップ。悲しいことに映画の内容少々忘れ気味・・・。ああ、脳みそが~。

2011年1月6日木曜日

闇夜の柿

闇夜で街灯の光を浴びる青い玉の大群。クリスマスでもお正月の飾りでもない。
柿の実。
お正月と言うのにまだ実が枝につきっぱなし。
干し柿にしたら5年間くらい食べられそうだ。

こんなにたくさん、しかも無傷で残っているのは、鳥にも嫌われるほど渋いのかもしれない。

それにしても、これが全部一緒に熟れて、枝から落ちたら、結構すごいことになるのではないかと思う。

2011年1月1日土曜日

A Happy New Year!!

迎 春

明けましておめでとうございます
健康で幸せな一年になりますように

明治神宮のお餅です、皆様にご利益がありますように・・!