2009年11月2日月曜日

This is it


あまりにもメジャーなので、MJを真剣に見なかった人、好きと言えなかった同世代の人たちがたくさんいるだろう。沢山のスキャンダルが流れてくる、でも、心のどこかで思っていた「あれだけのパーフォーマンスをする人が、ストイックでないわけがない。」
そんな人はぜひ映画館へ。

プライベート用に撮影したというけれど、それにしてはきれいすぎる映像。うがった見方もできるかもしれないが、なんとなく自分の先行きを感じた動物的なカンで、この撮影やリハーサルが行われたとすれば・・・。アートでLOVE一杯なMJが見られる映画。

死亡のニュースを聞いたときは、心身ともにボロボロになった挙句・・、と勝手に想像していた。しかし少なくとも映像の中の彼は、エネルギーに満ち溢れ、体も声も頭も冴えわたっている(これも、薬かもしれないけれど・・・)。もちろん絶頂期のころの踊りとは違うけれど、50歳とは思えない。MJには全ての音、リズム、空間、が的確に把握されていて、回りはそれについていく、というか巻き込まれていくだけ。彼の口から出てくる言葉は常に前向きで、創造力にあふれている。イヤフォンが耳に合わなくて、歌えなかったときも、
I'm not angry, L(エル)-O(オー)-V(ヴィー)-E(イー), loooove”と静かに叫ぶ。

歌や踊り=時間や空間に、完璧な印を付けることは並の才能の持ち主には到底無理。しかしMJは知っている。自分のパーフォーマンスの楽譜が、凡人には見えない空間に見えている。だから何度やってもぶれはなく、聞いている私たちの中にその”様式”がインプットされ、”MJなるもの”が生まれたのだろう、と思う。

地球の破壊に胸を痛めていたMJ。彼自身が壊れていく地球のようだ。もうすこし自分のこと考えて、もっと生きていてほしかった。

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