ヘンリックはリスベットによる身辺調査結果に満足し、ミカエルにある調査を依頼する。40年前に失踪し、おそらく殺されているだろうと思われている兄の孫娘ハリエットを探して欲しいと言うのだ。その見返りにミカエルが記事にした大実業家が、本当に悪戯を行なっていたと言う証拠を渡すという。失うものもないミカエルは財閥一族だけが住む孤島のコテージに移り調査を始める。一族の誰かが疑わしいこと、また当時起こった連続猟奇殺人事が関係するであろうことなど、次第にミカエルは一人ではとても手に負えないことが分かってくる。そして助手として紹介されたのが、自分の身元調査を行なったリスベットだった。
スェーデンの冷たい冬の風景が、財閥一族の人間関係そのもののようだ。そんな風景の中、私の嫌いな痛そうな場面も出てくる。その映像はこれ以上はちょっと、というところでスン止。しかしその後味の悪さのせいか、登場人物に与えられた肉体の痛みが精神に与える影響を、私がモロに共有してしまう。一緒に怒ってしまう訳だ。そこで貯め込こんだ怒りが、うまい具合に「目には目を」となる。仕返しの場面の方がずっと痛そうなのに、ある種の爽快感。そういう自分も、ちと、コワイ。「羊たちの沈黙」のような誇張されたものとは違った恐怖が漂う。「ソーシャルネットワーク」のような軽快な場面展開が、重苦しくさせないせいかな。
ルーニー・マーラー@ソーシャルネットワーク |
経済会とマフィアの癒着、ナチ信望者、高度な福祉システムを利用する人間の邪悪さなど、推理小説(?)に纏め上げたスティーグ・ラーソン。残念なことに2004年に早世している。
オープニングはレッド・ツェッペリンの”Immigrant Song”をカバー、映像は007風でかなりイケてる。
予告を見たのですが
返信削除ツェッペリンの移民の歌のカバーが素敵でした。
この歌好きでよく聴いていたんですよ、若い頃。
ああ〜観に行きたいです。
ルーニ−・マーラー良さそうですね♪
とても面白かったので、本も読んでみたくなりました。表向きはエンターテイメント、でも社会問題にうまく斬り込んだ野心作と映画から想像。私から見ると福祉先進国のスェーデンにも、当たり前ですが、闇があるのですね。ベンジャミン・バトンはイマイチでしたが、「ソーシャル・ネットワーク」に続き、いい仕事してますフィンチャー監督。
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