2010年11月30日火曜日

デイブレイカー

血を採取するための人間ファーム
2019年、一匹の蝙蝠によって運ばれたウィルスが原因で、大部分の人類がヴァンパイアと化し人類がほぼ絶滅状態になる。わずかに生き残った人間はヴァンパイアたちの食料として“生産管理”されていた。しかしその”食料”も底をつき始め、血に飢えた貧困層のヴァンパイアは暴徒化、さらに自分の血を吸い狂暴な化け物に変身した「サブサイダー」が増殖、治安が著しく悪化する。ヴァンパイア軍隊は血に飢えたヴァンパイアやサブサイダーの取り締まりを強化し、同時に食料確保のため人間狩りもする。
一方、生き残った人間たちは潜伏し、ヴァンパイアを人間に戻す研究を行っていた。

人工血液の研究をするヴァンパイア研究者エドワードをイーサン・ホーク、かつてヴァンパイアだったけど”何か”で人間に戻ったライオネルをウィリアム・デフォー、製薬(血液)会社トップにサム・ニール。

ガオ~と見栄を切るサブサイダー
優しいヴァンパイアのエドワード
人類は死という恐怖から逃れたくてヴァンパイアになったはいいものの、今度は食糧不足という恐怖に襲われる。マイノリティーで細々と生きるのも苦しいけれど、マジョリティーになったらなったでエゴイズムが自分で自分の首を絞めることになる。物事の根本を解決せず、儲け心が働くとやっぱりいいことない。そんな中マジョリティーにあって尚、良心を持ち、自己犠牲、他者を思いやる気持ちを捨てないエドワードが一筋の光明。「第9地区」では一国内の人種差別が問題になっていたけれど、こちらは今世界中で渦巻いている発展国対途上国の構図に当てはまるような。

ちと若作りなデフォー
それにしてもヴァンパイアブームだわ。他のヴァンパイア作品とは違い、マッチョな主題でなかなかおもしろかった。それに3人の男優がいい味出して、低予算にはゼンゼン見えない仕上がり。惜しむらくは人間に戻る方法が複数あることで、ちょっと焦点がぼやけたところ、かな。クラッシックなキャラクターのままでは世の中に置いていかれる。ヴァンパイアもシンドイ。

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