2009年10月5日月曜日

刑事コロンボ

コロンボシリーズが日本で始まったのが1972年(?違ってたらスミマセン)。確か土曜日の夜8時からで、野球シーズン中は天気がいいとナイター優先で、放送が先送りになることがあった。で、友達と学校のトイレで、掃除のモップを片手に、コロンボ見たさで”雨乞いの踊り”をしたことを覚えている。

3日の土曜日に「黒のエチュード」(1972)を見る。
浮気相手のジェニファーに結婚を迫られた、オーケストラの指揮者アレックス。アレックスはマスオさん状態、奥さんのお母さんは厳格で「裏切りは許しませんことよ!」と明言するような彼の仕事場のオーケストラの理事。いつもここで「ごめんなさ~い!と言えば良かったのに」と思うのであるが、そんなことしたらコロンボの出番はなくなる。さて、困ったアレックスは自殺に見せかけてジェニファーをオシャカにしてしまうのだ、ヒエ~~。

アレックス役はあの”ジョン・カサベテス”。コロンボを見始めたころ、私はほんの子供。とにかくどんなに素敵でも理由があっても”犯人はワルモン”、どんなにシツコクてもイヤミでも”コロンボはイイモン”という視点でしか見てないし、ましてやワルモンをどんな凄い人が演じているなんぞ、意識したことなどあるわけもなし。しかし、今は違うわよ!(ま、かなり好みに左右されるけども)、今回は監督にスススス~とフォーカス。凄いよね、さすが、いい役者でもあった。どこが、といわれるとそれほど深い内容のドラマでもないので、ちょっと困るのではあるが・・・。

70年代、ピーター・フォークはカサベテスの映画に出演している。カサベテスの奥さんジーナ・ローランズと共演した「こわれゆく女」が印象に残っている。そして、アレックスの奥さん役はブライス・ダナー。今ではグウィネス・パルトローのお母さんといわれるほうが多いかな。やっぱり親子、表情が似てる。そしてコロンボのピーター・フォークは現在アルツハイマーの治療中。さみしいなぁ・・・。

吹き替えの声優さんにも思い入れがある。基本的に映画、ドラマは字幕版しか見ないけれど、コロンボに関しては吹き替えOK。”奥様は魔女”の北浜晴子さんの声と共に、海外ドラマの原体験に刷り込まれちゃってるから。しかし、私の勝手な趣味でコロンボは小池朝雄さんに限る。あ、ついでにバカボンのパパは雨森 雅司さんなのだ。そして故人である小池朝雄さんの声は、何とも懐かしい響きでン十年前を呼び起こしてくれた。久し振りに見た刑事コロンボは、私の心の中の懐かしい”USA”そのものだったのだ、とノスタルジーに浸ってしまうのであった。

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