2010年5月25日火曜日

小学生のじゃんけん

午後3時過ぎの地下鉄。大手町から小学生が2人乗ってきた。車内は空いていたけれどスーツ姿の大人ばかり、私立の制服を着た子どもは見かけても、私服にランドセルは珍しい。しかもぴちぴちに元気な様子は結構目立つ。

小学生は2人でじゃんけんを始めた。4、5回もするとつまらなくなったらしく、「あっち向いてホイ」を追加。このあまりにもシンプルなゲームに周りの大人の目が集まる。最初は「あっち向いて、ほ~~~~い」と、”ほ”を伸ばしている間に指先をあっちこっち動かして、相手の子はそれに合わせて頭をあっちこっち向ける低速バージョン。ゆっくりやると先を読まれてしまうとわかると、次は高速バージョン。「あっちほい、あっちほい、あっちほい」と指先を高速で上下右左めちゃくちゃに振り回す。相手の子は指なんぞゼンゼン見ずに頭をぶんぶん振っている。

さすがにアホらしくなったのか、高速バージョンは早々に終了。しかし、じゃんけんは続く。次は勝った方が負けたほうから何かもらう、という取り決めをしたようだ。はじめはかぶっていた帽子。手はじゃんけんで急がしいのでもらった子はぼうしを二つかぶる。次はポケットからハンカチを取り出す。ひとりは”パー”しか出さず、もうひとりは”グー”しか出さないので、パーの小学生にどんどんモノが集まる。小物が尽きたらしく、ついに大物ランドセルを渡す。この辺りから”パー”専門の小学生は勝っているけれど、重たい思いをしているのは自分だ、ということにやっと気づく。”チョキ”に作戦変更。相手の子は相変わらずグーを出し続けている。

私はそこで電車を降りたけど、なんだか面白かった。

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