2010年5月23日日曜日

ローラーガールズ・ダイアリー

ドリュー・バリモアの監督デビュー作。
17歳の女子高校生ブリス(エレン・ペイジ)は、テキサスの田舎町ボディーンで生まれ育った。母親ブルック(マーシャ・ゲイ・ハーデ ン)はかつて自分が出場したミス・ブルーボンネット大会で優勝する夢を娘に託して、それが女の子の幸せと思いこんでいる。そんな生活になんとなく退屈なブリスは親友パシュ(アリア・ショウカット)と、ボディーンよりは都会のオースティンにローラーゲームを見に行き、すっかりハマってしまう。

家族にはもちろん内緒、22歳と年齢を偽り、目下”勝ち知らず”のチーム”スカウツ”のオーディションに参加する。ルールも知らないけれど、俊足がコーチの目にとまり入団。学校、ダイナーでのウェイトレスの バイト、ローラーゲームの練習と大忙しの青春が始まる。内気だったブリスは”ベイブ・ルースレス(非情)”というシコ名(?)ももらいどんどんたくましくなっていく。強豪チーム”ホリー・ローラーズ”のアイアン・メイビン(ジュリエット・ルイ ス)にガンつけられても負けない、ミュージシャンのオリヴァー(ランドン・ピッグ)とデートもする。しかし、内緒にしていた家族にローラーゲームのことがバレたころから、学校も友達も恋も全てが暗転・・・。

・・・映画見ながらこっから先どうなるのかな?とわくわくしたので、これから見る人のためにあらすじはここでおしまい。17歳は自分が何を考えているのか、どうしたいのか、もやもやしている。
「青春時代が~、ゆ~め~なんて~、
あとから~、ほのぼの~、おもう~もの~」
悩みや不満はあるけれど将来は明るく輝いている。怖いもの知らずだから、親がなくても生きていける気もする。バスで隣町に行くとき自分の住む田舎町を、車窓から一歩離れてみる彼女の目線が面白い。でも傍観しているだけではなく、その中に潔く突っ込んでいく若さがすがすがしい。何かに熱中できること、自分の大好きな空間を作ることにおいては、つまるところ17歳でも47歳でも結局おんなじ。美人コンテストでもローラーゲームでも 車の中でのフットボール観戦でもなんでもいい。

タイトルロールからドリュー・バリモアが、とってもこの映画を大切に思っている気持がズンズン伝わってきた。俗っぽくって平凡なテーマが重すぎず軽すぎず、深さもそこそこなところがいい。彼女が早くから監督という仕事を始めてくれたこと、これはわたしたちにとって大変ラッキーなことだと思う。映画で「体当たりの演技」って表現があるけれど、女優、監督自らもみんなまさに「体当たりの演技」。ますますドリュー・バリモアのファンになった。

2 件のコメント:

  1. Toshi2010年5月30日 8:26

    Angelaさん、私が見たい映画を次々と先に見ておられますね~(この先も見たい映画が目白押し!)。『ローラーガールズ・ダイアリー』、私も公開を待っていた一人で、昨日シャンテまで行ってきました。ほんと、彼女が早くから監督という仕事を始めてくれたことがラッキーだと思う素敵な映画でした! 次のレビューは何かな?

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  2. Toshiさんこんにちは。
    ”コブ付き”の映画鑑賞なのでなかなか大人の映画は見られないのですが、このあたりは「近未来」ということで親の趣味でつれてっちゃいました。「ナイン」のときは何がなんだか???だったようですが・・・。青春を扱っているこの手の映画っていうのは、いったいどの年齢層がターゲットなのでしょう。ターゲットがないのが”アート”というものなんですね、きっと。ハリウッドの大作がヒットするのは家族向けだから、というのがよく分かります。
    次は何を見ようかな~♪

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