スカイフォール |
ダニエル・グレイグの人間追跡ミサイルは、今回も超ダンディー。傷つき、ガス欠になってもステキ。007の50周年記念ということで、007の愛車や武器も登場し、アナログでノスタルジー漂うクライマックスがファンには嬉しい。アデルのテーマソングもオープニングに大輪の花を添える。
とはいえ、諸手を上げて面白かった~!とは言えない。ワルモノの心理をあまりにも個人的な恨みつらみで深々と掘り下げすぎ、007映画の軽快な(時に軽薄な?)広がりに欠ける。ハビエル・バルデムはその暑苦しさから役柄にぴったし、が、サム・メンデス監督にミスリードされてしまった感あり。悪者のシーンはまるで「バットマン」を見ているのかと思ってしまう。
収穫もあるわよ。出番は少ないものの、ここぞというところで強さを発揮してキラリと光ったラルフ・ファインズ。次回からの登場に期待が高まる。
恋のロンドン協奏曲 |
恋のロンドン協奏曲
まるで”エッセイ”のような小品に、アンソニー・ホプキンズ、アントニオ・バンデラス、ジョシュ・ブローリン、ナオミ・ワッツとそうそうたる顔ぶれ。これだけ揃えれば、演技の問題は皆無。そんなベテランを難なく手のひらで転がすウディ・アレン。脚本がいいのかキャスティングがいいのか、演技が達者であればあるほど、キャラクターの情けなさイタさ全開。
現役っていつまでなのか。けっこう年取ったつもりでもまだまだ新しい人生が待っている。あれこれ考えて、勇気を持って飛び出しても、ほとんどのところ失敗に終わり、恥をかきまくる、が、たまに夢で描いたようにことが運んでしまうこともある。嬉しいかというと、それはそれで厄介・・・。幸・不幸は表裏一体、すべて自分の考え方次第ね。
自分より若い年代を主人公にした映画が多くなってしまった今日この頃、まだ自分の知らない年上の人たちが、悟りも開かず、懲りもせず、大騒ぎしているのを見られるのは、ちょっとウレシイ。
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