2010年7月30日金曜日

下村脩博士

7月の「私の履歴書」はノーベル化学賞を受賞された下村脩博士。戦争でほとんど勉強できなかった中学生時代を過ごし、何もかもなくなった長崎の原爆跡で研究を始められた。環境が悪かったから何もできなかった、という言い訳はこの方の前では通用しない。与えられたものを真摯にこなし、あきらめない姿に毎日感服しながら読んでいる。

7月28日はノーベル賞受賞について書かれていた。
「嬉しかったことは、息子の努から電子メールで「おめでとう」というメッセージが入っていたことである。息子は独り立ちして久しいが、そのころは長く消息を聞かず、どこに住んでいるかも知らなかった。」

・・・そんなこともあるのかぁ、なんだか時代劇に出てきそうな親子だ。実はこの息子さんは私が知らないだけで、アメリカ史上最悪のハッカー、ケビン・ミトニックを逮捕に追いつめ、のちに映画「ザ・ハッカー」(見てないけど)のモデルになった有名な方だった。下村家は一家総出で朝6時からクラゲ取り、そのあとはクラゲの発光部分を採取、午後はそこからイクリオンというものを抽出し、夜は夜でまたクラゲ取りという一日15時間労働の生活をしていたそうだ。博士のお子さんたちは3,4歳くらいからクラゲ取りをしていたというから、小さな努少年も網を片手に頑張っていたにちがいない。

おそらく父親の研究中心で全てが回っていたのだろう。平凡な我が家からでは想像ができない”特殊”な 環境で育ったということは想像に難くない。しかし努さんの活躍を見れば、子どもは親の背中を見て育つ、それに蛙の子は蛙。何よりも博士が息子を誇りに思っている気持が文章から垣間見えるのがほほえましい。
2人も天才を世に送り出した下村夫人とはどんな方なのだろう。

2010年7月27日火曜日

ミヒャエル・ゾーヴァ

絵本の世界に出てきそうなエリリンさんの写真を見てふと思い出したのが右のミヒャエル・ゾーヴァ氏の絵。

1945年ベルリン生まれ、在住の画家・イラストレーターで、1993年『ちいさなちいさな王様』の挿絵が注目を浴びる。最近は絵にとどまらず、オペラ「魔笛」(1998年)の舞台 美術・衣裳、映画「アメリ」(2001年)では絵と小道具を制作、さらに映画「ウォレスとグルミット 野菜畑で大ピンチ!」(2005年)で は背景のイメージを提供。

で、興味深いのは「緑の党」の初期選挙ポスター(80年代)を描いていたこと。「緑の党」は学生運動の流れを組む新左翼色の濃いエコロジー政党、90年代には「ドイツ社会民主党」と連立を組み与党となった。昨年、銀座松屋で展示されたものを見たけれど、韻を踏んだキャッチコピーといい、風刺のきいた上質なイラストといい、見たものの心わしづかみ。もし私がドイツ人だったら、ポスターを見ただけで思わず票を入れてしまったかもしれない。というよりも選挙ポスターだって気が付かなかったかも。当時、緑の党はまだ学生運動に毛が生えた程度のグループで、その友人のために一肌脱いだのであるが、今は党とは距離を置いているそうである。

私はゾーヴァ氏の絵を見ると、子どものころ読んだグリム童話が頭に浮かぶ。深い緑や青やグレーが私の心の中のドイツの森そのものだからかもしれない。

2010年7月26日月曜日

インセプション

クリストファー・ノーラン監督・脚本。

夢が題材なだけに荒唐無稽。見終わっての感想は、いいのか悪いのか好きなのか嫌いなのかはっきりしない。目新しいシーンもあったけれど、どの場面もどこかで見たようなアクションやら崩壊シーンで既視感はぬぐえない。が、この既視感とはまさに以前どこかでもしくは夢で見た、と感じること。ココまでどこかで見た映像のオンパレードが続くと、観客にわざと既視感(夢)を”実感”させる狙いがあったりして、と考える。

主人公のドム・コブはレオナルド・デ・カプリオ。彼の顔の演技があまり好きでなく、今回も眉間に皺が寄ったらどうしようかと思っていたら、やっぱり皺は寄ったけどなんとなんと、落ち着きのあるいい男っぷりだった。彼の妻役マリオン・コティヤールは大変美しくしかもコワイ。見るまではこの2人が夫婦役なのがピンと来なかったけれどかなりしっくり、またコブがいつまでも妻に執着する気持ちも痛いほど伝わってきた。劇中、エディット・ピアフの「水に流して」が不協和音のように大変美しく使われている。コティヤールの夢にうなされたのはコブでなくて、「エディット・ピアフ」でコティーヤールに一目ぼれした監督だったりして。

ケン・ワタナは結構出ずっぱり。トム・べレンジャー様はミッキー・ロークほどではないけれど、不気味さを増して登場していたので、ケン・ワタナもさらに見た目を重くしたら良かったかも。しかしトム・べレンジャー様、あの姿が役作りであってくれていたら嬉しいのだけれど・・・。

500日のサマー」のジョセフ・ゴードン・レヴィットがキアヌ・リーブスタイプの細い骨太を演じていてかっこいい。地味ながら目を引いたのがイームス役のトム・ハーディ。調べてみたらイギリスの舞台俳優らしい。なるほど。アドリアネ役エレン・ペイジは主人公コブの夢の核を見届ける重要な役どころ。見た目はJUNOと基本的に変わらないけれど、大きな商業映画でしかもレオナルド・デ・カプリオ相手に堂々と会話の歯車をかみ合わせて立派。

上映時間が長いので、居眠りをして夢でも見たらもっと臨場感あふれる映画になったかな。・・・そんなこともなく148分しっかり目を開けて夢を見た。思わせぶりなエンディングは想定内で今一つ。

2010年7月20日火曜日

ウィーンの森の・・・

ワカ様、ピアノの発表会が無事終了。
さて、上級生の上手な演奏を聴いて一言、
「ウィーンの肉祭(”やきにくまつり”と発音)の曲がよかったねぇ・・・」
シューマン作曲「ウィーンの肉祭の道化芝居」のことだろう、と思う。

そう言われてみたら、昔、百科事典を見ていたらシューマンとシューマイが隣り合わせになっており、図書館で大笑いしそうになったことがあった。

2010年7月15日木曜日

涙をこえて

ワカの学校での合唱音楽会の課題曲が「涙をこえて」と聞いたとき、また新しい歌なのかな?と思っていた。YOUTUBEで聞いてみたいというのでクリックしてみたら・・・、し、知ってる、それに全部ソラで歌える。懐かしい友人に出会ったような嬉しさ。
 
ワカはといいますと、この歌詞を聞いて一言、「僕の中間テストの歌だね」。
涙をこえて、期末がんばるって?

さて、この作詞は「かぜ耕士」さん。あの頃毎晩、ニッポン放送で「あおいくんと佐藤くん」→かぜ耕士さんの「たむたむたいむ」→(元気があったら)「コッキーポップ」を聞いていた。今に比べるとずいぶんと夜更かしをしていたようだ。たむたむたいむでは「茶色の少年」がいまだに記憶に残っている。後で「各駅停車の青春に」を買って何度もけらけら笑った。

たむたむタイムでのCMかどうかあまり記憶が定かではないのだけれど、所ジョージがこれまた面白い曲を歌っていた。
♪足を冷やせば寒さが増すよ、寒さが増せば寝るしかない、寝てはいられぬ受験生、となりで起きてる下宿のおばさん、 (記憶欠落) むーあなぱるのなしょなるのぱなーむ~♪と最後はどうしようもない回文で終わっていたような…。

TV見ている時間がもったいないって子どもには言っておきながら、かなり長い時間ラジオを聞いていた私の中学高校時代。おそらく今若い人の間ではラジオがネットにとって代わられている。パーソナリティーがどんどん新しい文化を発信しながらも、節度をもった交通整理をしてくれていたあのラジオという形態が、なんでもありのネットの世界にはないのが残念だ。

2010年7月12日月曜日

トイ・ストーリー3

 いつの間にか時は過ぎアンディは17歳、捨てるに捨てられない大事なおもちゃは箱に入れられて置きっぱなしになっている。大学に進学するため部屋のかたずけ&おもちゃの選別をするアンディ。ウディだけ一緒に大学へ、バズをはじめとした他のおもちゃは屋根裏へ。・・・であったはずが、ちょっとした手違いとおもちゃの自らの意思で全員”サニーサイド”と呼ばれる保育園行きに。ウディは1人アンディのもとに帰ろうと保育園から脱出を試み、ボーニーという女の子に拾われる。バズをはじめとした仲間は期待に胸を膨らませ保育園に残ったものの、まだおもちゃを丁寧に扱えない低年齢児ルームに隔離されてしまう。そして、トイ・ストーリー1、2に続き3度目のおもちゃたちの脱出劇が始まる。

1995年の第一作から15年。「ああ、これでホントに最後の最後、完結しちゃったんだ」と涙したファン(Wally Bオーナー)もいれば、私なんぞはワカとアンディの成長を重ね合わせて思いっきりたそがれた。子どもが見てももちろん楽しい映画だけれども、ストーリー、脚本、グラフィック、音楽、どれをとっても大変完成度が高く、大人がみたら何十倍も楽しめる。これはピクサー全作品にに共通するのだけれど、実にカシコイ映画であるのにもったいぶっていないところが大好きだ。

今回もファンの心をくすぐる小さな演出がイッパイ。初見で見つけただけでもカーズの登場車、ピザプラネットのデリバリー車、大きくなったシド等。話題の友情出演トトロは、控えめに、でも結構しっかり登場。私は見つけられなかったけどモンスターズインクのボーやニモもいたとか。一度見ただけではあれこれ発見するのはムリなので、DVDが出たらコマ送りで探さなくっちゃ。

ミセスポテドヘッドの片目のストーリーにはう~んとうならされたし、バズのスペイン語、ミスターポテトヘッドのトルティーヤには大笑い。字幕の”かりんとう”の訳はベーリーナイスだった。最後にランディ・ニューマンの曲をジプシーキングスがカバー、これも新鮮でよかった。DVDがたのしみ。

2010年7月6日火曜日

選挙 びっくり・・・

駅前にドクター中松の選挙カーが止まっていた。大音量で歌が流れている。

「ド」は努力のド~
「ク」は工夫のク~
「ター」は楽しく~
「な」は何でも
「か」は考える~
「ま」は魔法のように
「つ」はつくります~
ドクター中松~♪

これを「ドレミの歌」のメロディーで歌うので、歌詞が曲にちゃんと収まらず字あまりになる(特に「な」と「ま」)。ドレミの歌が終わったら、今度は突然ラップ調で「ドクター!ドクター!ドクター!中松♪」

なんだかびっくりしたなぁ・・・・。

2010年7月5日月曜日

甘いもの

甘いものが大好きなオット、最近いろいろ作ってくれる。私は甘いものはあれば食べるけどわざわざ買いに行かないし、ましてや作るなんてことは全然しないので、オットの作品を見るたびに「すご~い」を連発し呆れられている。

右のはチョコレート&ドライフルーツ。チョコレートにミルクだかクリームだかバターだか砂糖だか(よくわからない)をとかして、お好みの味にしてピザ生地のように円く平たく成形(どうやったか知らない)。その上にピスタチオ、アプリコット、ベリー類、干しブドウなどを細かく刻んでお好み焼きのように振りかける。最後はホワイトチョコとダークチョコをこれまたお好み焼きにソースをかけるように散らす、らしい。

家族だけで全部食べるとカカオとナッツで鼻血が出そうだけど、お客さんが来てくれたので、皆でパリパリわりながら食べた。ちょっと濃い目のコーヒー、大人はブランデーも一緒に。とってもおいしかった、ごちそうさま。

2010年6月30日水曜日

杉X太X

「ゲゲゲの女房」を毎日楽しみに見ている母との会話。

私 「日曜日に渋谷駅前で杉村太蔵くんがいたのよ。」
母 「ええっ? NHKの仕事かしら」
私 「いや~、そんな風には見えなかった。たった一人でさみしそうな感じだったし。」
母 「ま、普段はそうなのかもね。」
私 「彼がグググっと平均年齢下げているよねぇ。」
母 「そうなのよまだ20代なのよ、彼。」
私 「もう30越えたと思うよ。」
母 「この前29って言ってたわよ。」
私 「(いやに詳しいと思いつつ)政治家続けるのねぇ。」
母 「???」

私が杉村太蔵と言った瞬間に、母の頭には杉浦太陽くんがにこっと立っていたようだ。

2010年6月29日火曜日

イエローハンカチーフ

監督:ウダヤン・プラサッド。2008年のサンダンスで上映されてからやっとこさ日本でも公開。

東京では銀座の東劇だけ。よく覚えていないけれど15年以上前、「東京物語」の英語字幕版をオットと見て以来だ。その間にすっかりシネコンが浸透してしまったが、東劇は時が止まったよう。切符売り場のお姉さんはとっても丁寧だし、コンセッションの従業員もきちっとしている。さすが松竹さんだ。何よりもその内装、ロビーは床から壁まで懐かしいにおいがいっぱい。なんとなくうら悲しい黄色いハンカチのディスプレイとロビーの一角を占拠しているマッサージチェアー(写真左奥)が何やら不思議な雰囲気を盛りあげる。観客の平均年齢も高そうだ。おそらく65、いや70歳は超えている、おおげさじゃなく。(ワカを除き)もしかしたら私たちでさえ一番若いかも・・・。

さて映画はすでによく知られた内容なのであらすじには触れないけれども、 一言で言って期待以上だった。まず特筆すべきはカメラ、映像が美しい。「キリングフィールド」と「ミッション」でアカデミー賞を受賞したクリス・メンゲスが撮影。うらぶれて、殺風景で、でもどこかやさしいアメリカ南部の風景は、登場人物の心情が投影されたように見える。貧しくて古いものが愛情深くうつされ、そこに愛すべきふつうの人間が一生懸命立っている。次々に映し出される美しい映像にため息。

花まるはゴーディ役のエディ・レッドメイン。またまたすごい英国人俳優登場。今年舞台では「Red」でローレンス・オリヴィエ賞とトニー賞を英米で受賞。名門イートン校でウィリアム王子と同級生、ケンブリッジを卒業というおぼっちゃまにはとても見えない。一つ間違えればタダのうっとうしい若者で終わりそうなところを、その人となりをまるまる理解させるだけの説得力を持った演技。オリジナルバージョンを見たときは、この青年役はうっとうしいままだった・・。ごめんなさい!オリジナルと言えば忘れてはいけない人、桃井かおりがモーテルの店番の役で登場。堂々としてる。 リメイク版での娘役マーティーンのクリスティン・スチュワートはちょっとすねた女の子を好演している。「トワイライト」のベラとあんまり変わらないけど。

主演のウィリアム・ハートには難しくない役柄だったであろうが、さすがと息をのんだのは、黄色いハンカチを見たときの表情。沈黙でセリフを語る、円熟の極みであった。

レトロな東劇で静かな物語。お勧め。

2010年6月25日金曜日

絵本かディズニーの世界のような・・・

Pit Bull Sharky with Chicks and Cat
まずは↑をクリック。いや~、こんな夢のような世界があるんだなぁ~。
そして一年後は・・・。
このシリーズたくさんあるので、ゆっくり他のも見てね。

よい週末を。

2010年6月24日木曜日

中間テスト

ワカ、いよいよ初めての中間テスト。振替休日でテスト前日はお休み。
「振替休日、何しようかな~って言ったら、友達に勉強しないの?って言われたんだよ。」
私もそう思う。

で、何したかっていうと、皇居⇒東京タワー⇒六本木⇒渋谷ルートをこの蒸し暑い中、散歩したって言うのだから恐れ入る。そして嬉しそうな顔をして、「テスト中は毎日3時間授業なんだって。どこまで歩けるかなぁ♪」

クラクラ・・(暑さじゃないくて)。出港せずに撃沈しそうな予感。

2010年6月23日水曜日

ドリームガールズ

2006年、監督ビル・コンドン。”コーラスライン”のマイケル・ベネット演出振り付け、1981年初演のブロードウェイミュージカルを映画化。

あらすじ
エフィー(ジェニファー・ハドソン)、ディーナ(ビヨンセ、ダイアナ・ロスがモデル)、ローレル(アニカ・ノニ・ローズ)の3人組は、コーラスグループ“ドリーメッツ”(シュープリームスがモデル)結成しオーディションに参加。そこで昼は中古車ディーラーを生業にし夜は(趣味で?)音楽マネージャーのカーティス(ジェイミー・フォックス)に見出される。スターだけれど女癖の悪いジェームズ・“サンダー”・アー リー(エディ・マーフィ)のバックコーラスとしてデビュー。

エフィの兄CC(キース・ロビンソン:ハンサムです)の作曲した"Cadillac Car"を”カーティスの創設したレーベル”レインボー・レコード”(モータウンがモデル)から売り出す。しかし黒人局ではヒットするもまだ差別が色濃く残る時代、白人が別バージョンにして曲を奪ってしまう。R&Bは白人局では流さないので、曲をパクッっても白人の視聴者にはわからないのだ。そこでおしりに火のついたカーティスは、音楽プロデューサーに本腰を入れる決心をする。中古車を全部売り払いさらにそのお金をギャンブルで増やし、白人のDJにワイロを渡して自分たちのプロデュースした曲を白人局から流すことに成功する。

この戦略は功を奏して彼らの曲は大当たり。さらなる白人社会への売り込みを考えるカーティスは、”ドリーメッツ”が白人受けする作戦に。声が軽くルックス抜群のディーナをリードに据え、 声&ボディともド迫力のエフィをコーラスにしたあたりからグループ内に亀裂が入り始める。スターだったジェームスもカーティスのもとでは本来好きだった歌が歌わせてもらえず、ストレスから麻薬に手を出してしまう・・・。

エフィを演じたジェニファー・ハドソンは圧巻。エフィが並外れた歌唱力であることが大事。なぜ彼女がリードボーカルを外されて腐ってしまったのか、どうして誰もが彼女にもう一度歌を歌わせたがったのか。歌がうまくなくっちゃ、すねた女の子の人情物語になってしまう。”Love You I Do” を聞いたときは涙が出てしまった。演技もよくって、素直になれないけど歌が大好きで何かを追い求める姿がタイトルに重なる。

ディーナが人気者にのし上がった理由も、あの超キュートなビヨンセを見れば十分に納得。ジェニファー・ハドソンがビヨンセをくってしまったようなことを言う批評があるけれど、私はそうは思わない。子どもと動物にはかなわないというけれど、新人相手にも時にはそうなる。出演者全員がそれぞれの持ち歌を忠実に解釈し、それぞれの卓越した表現力で歌うことにより、エフィとディーナがそのキャラクターにしっかり納まったのだ。

もちろん男性陣も分厚い演技力。ジェイミー・フォックスはもちろんのこと、エディ・マーフィは持ち味全開。ダニー・グローヴァー(プレイス・イン・ザ・ハート)もいい味出している。ジョン・リスゴーが怪しげな映画監督役でちらり。

抑圧された黒人社会の中でこそ生まれた”レインボー・レコード”であったかもしれないけれど、音楽と商売の間に横たわる本質的な問題は今も昔も変わらない。ショービジネスは過酷、数々の名曲がそんなテーマを彩る。半端でない強さに満ちた70年代のソウルがよみがえる。ジャクソン・ファイブらしきグループも登場、モータウン好きにはたまらない。亡きマイケル・ベネットにささげられたこの映画、劇中”コーラスライン”に出てくる鏡の舞台装置が登場、しびれた。

2010年6月16日水曜日

はやぶさ

「はやぶさ」の7年間の旅がおわった。研究者の方々にとっては、ただの飛行物体ではなくまるで生き物のよう。話を聞くうちに、「はやぶさ」は1人で旅するうちにもしかしたら人口知能を備えつけてしまったのじゃないかしら、と思ってしまう。

左は「はやぶさが」大気圏突入の直前に撮影した太陽に照らされて輝く地球の写真。撮影を担当した宇宙機構の橋本樹明教授によると、2時間ほどかけて「はやぶさ」の姿勢を整えて5、6枚を撮影。ほとんどが真っ黒な画面だったが、時間 ぎりぎりの最後の1枚に地球の姿が残っていた。途中で交信が途絶えたため下半分は映っていない。この後大気圏に突入して本体は燃え尽きた。

この写真を見たとき、なんだか悲しくなってしまったのは私だけではないらしい。突入の時の流れ星のように輝く「はやぶさ」の動画を探していて、「はやぶさおかえりなさい」(タイトルをクリック)を見つける。ウルウル・・・。「はやぶさ」は初めてのお使いを頼まれた小さな女の子。「はやぶさ」は最先端の技術であるとともに、現代の童話であると、思う。

2010年6月15日火曜日

Glee 番外

6月13日、トニー賞授賞式で"Glee"のシュースター先生ことマシュー・モリソンとレイチェルことリア・ミッシェルが登場(タイトルをクリック)。リアは"Don't Rain On My Parade"を熱唱。ちょっと張り切りすぎちゃったかな?

9歳の時から"レ・ミゼラブル"でブロードウェイの舞台立ち、「春のめざめ」では大好評を博す(2007年のトニー賞授賞式でも歌ってる)。"Glee"では、自己中心的でCoolでなく、かと言ってぜんぜんHotでもない負け犬代表。オーバーアクティングな歌はTVで見るとお腹一杯になる時があるけど、舞台でのミュージカルにはあのくらいでなくちゃいけない。アイルランド、イタリア、ユダヤの血を引く彼女、もしかしたらバーブラ・ストライザンドみたいになるかも。

2010年6月14日月曜日

アイアンマン2

キャスティングの段階で老け過ぎていると却下され、根性でトニー・スターク役を勝ち取ったロバート・ダウニー・Jr.。撮影が終わっても制作者の不安材料だった老けたトニース・タークのアイアンマン第1作は蓋を開けてみれば大ヒット。おそらく成功したのは主人公が”老けていた”からだったと思う。スルメのように噛めば噛むほど味のある主人公に仕上げたロバート・ダウニー・Jr. はかっこいい。左は夕日(朝日だったけか?)を背にうけてドーナッツ店の屋根の上でドーナッツを食べるアイアンマンの雄姿だけど、自他ともに認める”ナルちゃん”である。相変わらず心臓に埋め込んだペースメーカーがイタソウ・・・。

今回はスカーレット・ヨハンソンが花、それも大きな花輪を添えている。クールなお顔とキュッとしまったウエストに少々大きめのヒップがコミックから抜け出てきたよう。相手はたった一人のこむすめ、束になってくればいいものを、なぜか1人づつ(たまに2人づつ)出てくる敵。飛び道具も使わず、必要以上に技を駆使してバッタバッタとなぎ倒す。かっこいい。技の最中はどこからどこまでが本人なのかよくわからないけれど、とにかく最後のポーズばっちり。

ちょっと間抜けな軽めの悪役、ジャスティン・ハマーは注目の(私が、勝手にだけど)サム・ロックウェル。彼もいいなぁ、あそこまで上手にイヤミだと(シェ~!)キライになれない。どことなくゲイリー・オールドマンにアイロンかけたような・・・(オールドマンさんスミマセン)。

で、アイロンかけても元には戻らなそうなミッキー・ローク。以前からたまに見かけるお姿に「あらら」と思っていたけれど、昨年一線に復帰してからもただただ、どうしたらこんなになっちゃうのだろうと写真を見るたびにため息が。今更心配してもしょうがないけど。もしかしたらスターウォーズなみに特殊メイクしているんじゃないかと思ってみたり。今回も地で十分行けそうなのに銀歯をかぶせ、英語まで意味不明にし、脂っぽく、その上に薄汚れて登場。それにしてもすごい迫力だ。今だったら国技館でボクシングやっても、黄色い歓声やヒョウ柄のボクサーパンツにヤキモチ焼く輩もおらず、誰にも”猫パンチ”などと言わせないだろう。たまに見せる目の表情に、昔の色っぽさがかすかに読み取れる。

映画館にはアメリカ人が多かった。登場人物の何気ないセリフにいちいち大ウケし、映画が終わった後もずーっと熱いコメント(評論に近い)が続いている。オット曰く、コミック版のオタクだそうだ。なるほど。セリフのひとつひとつ、衣装や小道具にまでフカ~クのめりこんでいるようだ。大人、それもアラフィフが楽しめる映画。現在ロバート・ダウニーJr.に外れなし。

2010年6月9日水曜日

MIKA

ワカ様、念願のMIKAのライブ@Zepp東京に行って来た。
開演前、Zepp会場前のせま~い”盆地”に続々人が集まってくる。チケットに印刷された整理番号のアルファベットA~C順に入場するのだけれど、それぞれのアルファベットに1000番ぐらいまであることが分かった。1階立見席に2500人くらい入る計算になる。結構デカイ。かかりの人がのんびり誘導するので、開演時間に間に合うのかと心配になる。

売り出し当日に買ったにもかかわらず、すでにBだった私たち。それでも前よりのほぼ中央に陣取ることができてまずまず。案の定7時に開演するはずもなく、10分が過ぎ、15分が過ぎ、30分過ぎたころには気分が下向きに。”プリンス”のコンサートを思い出す。周りの若者はそんなの誤差の内と思っている様子。35分過ぎ、ついにMIKAが登場。「わ"~」っていう 歓声で、持っていたドリンクのプラスチックコップがビ~ンと振動したのにはたまげた。

1曲目からみなさん総立ち、っていうか立見席だからもともと総立ちなんだけど、総跳びとでもいいましょうか曲に合わせてジャンプ。モグラたたきだったらたたき放題状態。30分以上待たされたオバサンはすんなり気持ちの切り替えがきかない。それよりもずっと踊ってられる自信ないから、冒頭からのコーフンの渦に乗りそこなう。しかし2曲、3曲と聞くうちに、おっと、私の腕が上に上がり、確かに自分の口から「ヒュ~、ヒュ~」の声まで出てる(ワカにびっくりされる)。さすがぴょんぴょんはできないのでせめてもの足踏み。

彼の歌は歌詞の内容のわりに曲が明るい。サビがキイテいていい加減な英語でも一緒に歌えるから、ほぼ全曲観客とSing Along。 小さな舞台ながら趣向が凝らされていて楽しく、なにより元気になる。ナマで見たMIKAご本人は映像の姿そのままで、長身、スリム、ハンサム、そしてアクがないので見ていて胸やけしない。何よりも声が、いつも聞いているCDの曲に生きたアレンジがほどこされ、ナマの方がだんぜんいい。パワー全開だけど”カーニバラス”ではなくかと言って”ハービバラス”というのでもなく、食べる側というより食べられる側の元気な”植物”といった印象。
ね、ステキでしょ?お父さんがアメリカ人でお母さんがレバノン人のハーフで、ロンドン育ち。いろいろ経験しているから明るいだけではない彼の魅力が音楽に凝縮されている。
公式サイトはタイトルをクリックしてね。

2010年6月8日火曜日

モロー反応

「ゲゲゲの女房」の赤ちゃん、かわいい~。生後数週間にしてはちょっと大きいしあんな風に笑うことはないと思いつつ、TVだからこういうのもありと、かわいい赤ちゃんで朝から映像ビタミン吸収。
大抵の仕事には訓練期間があるのに、お母さんとお父さんにはない。茂さんのように当たり前のことを言ってくれるお父さんがいてくれたら、お母さんはとっても助かる。私はもっぱら松田道雄先生にお世話になったけど。あ、オットにもね、もちろん。美智子さんが言っていたことはまさしくその通りで、特に一歳までの赤ちゃんは”生命”そのものを見ているようで、面白かったし楽しかった。

さて、今日の番組の中でお父ちゃんが襖をバタッとあけたときに、モロー反応らしきしぐさをした赤ちゃんのおててがちらりとうつっていた。本当にちらりと。モロー反応は原始的な反応で赤ちゃんがマイルドなショックを受けたときに、広げた両手が何かをつかもうとするように動く。お猿さんの赤ちゃんが、両手を広げてお母さんのお腹をつかもうとするような感じ。たとえば沐浴で背中がお湯についた瞬間とか、お布団に下ろした瞬間とか、聞きなれない大きな音がしたときとか。ワカを育てているとき、突然現れるこの一種のボディーランゲージがなぜかツボにハマった。モロー反応は3~4か月で消えていってしまう。お猿さんから人間の赤ちゃんになってしまうのだ。どんどん表情も増えて動きも活発になってかわいくなっていくんだけど、なくなっちゃった時はなんだかさみしかったなぁ。

2010年6月7日月曜日

グラドゥス・アド・パルナッスム博士

今年のワカのピアノのお題はドュビュッシー。「子どもの領分」の第1番。
こういういかにも博士らしい名前の人がいるのかと思ったら、グラドゥス・アド・パルナッスムというのはピアノの教本で、指の練習にはいいのだけれどメロディーは単調。そんな練習曲に一生懸命、時には、つまらなそ~に取り組んでいる子どもの様子を、”博士”とからかって作った曲だとか。上がったり降りたり、休憩したり、興奮したり、きらきらしていて、若々しい曲だ。

さて、お手本にどんなCDを買おうかなと調べていたら、ラフマニノフが「子どもの領分」の第6番”ゴリウォーグのケークウォーク”を演奏しているのを見つけた。そして、ドビュッシー本人の演奏も。グラ博士を探していたはずが、次から次へと面白いポスティングを見つけ、アリ地獄状態。

ホロビッツやらバックハウス、あれこれズ~っと見続けて、懐かしの演奏発見。1988年のシルベスターコンサート、チャイコフスキーのピアノコンチェルト第一番の第三楽章。カラヤン指揮ベルリンフィル、ピアノ演奏はキーシン。ちゃんとしたオーディオセットで視聴しなくっても、この感動は伝わるはず。カラヤンにはこれが最後のシルベスターコンサートとなった。このときキーシンは若干17歳・・・、ため息。天才とはこういうことを言うのだろう。凡人の努力を否定するわけでもないし、天才が努力していないというわけでもないけれど。ちなみに来年2011年キーシンは日本に来日するらしい。チケット取れるかしらん。

2010年6月1日火曜日

ロバート・パティンソンとトム・クルーズ

マット様がダントツと宣言したその舌も乾かないうちに、もう一人の王子様ロブ様のこと。MTVでトム・クルーズさんと共演。

トムさんは”トロピック・サンダー”のあのキャラクター。映画のときはカメオ出演とは言えトムさんの全力投球に、本来「あははは」と笑うところなんでしょうが「あ!」であとが続かず・・・。よっぽど楽しかったのか、今回もコールタールごとき濃さで一球入魂。しかし、どんなに毛深くしても着ぐるみ着ても、トム様の全身はピカピカに磨かれ神経が行き届いている。吐く息だってインポッシブルなミッションをこなす彼のこと、小型口内空気清浄機くらい持っているかもしれない。

かたやお風呂はめんどくさい頭を洗うなんてもってのほか、脱力しまくり素のまま(であろう)のロブ様。完全にキャラクターになりきって口角泡を飛ばすトムさん目の前で、布団もといベットからそのまま出てきましたって様子(でもセクスィー)で新入社員みたいにたたずむ。その温度差に初めは合成画像かと。それぞれ別世界で演技してると思いきやよく見るとロブ様、トムさんの下から照明をあてたド迫力のお顔を見て、笑いだしたいところを我慢しているように見える。トムさんのコントは玄人受けするものなのだな、きっと。