2012年5月21日月曜日

金環日蝕

妹が撮った太陽の指輪
今日は金環蝕。NHKのリポーターは朝からハイテンション。7時過ぎに表に出て、雲を心配しながら朝の空を見上げる。(良くないかもしれないけれど)雲のおかげで裸眼で見えた。メガネを通して見た赤い太陽も綺麗だったな。この太陽の恵みを受けながら地球はずっと生きてきた。


19日、朝日”フロントランナー”飯田哲也さん。『原発不要は当り前の声が広がるのはいいが、「俺の方が正しくて再稼働反対・即時停止が大原則、10〜20年以内に穏やかに廃炉なんて言うのは実は原発支持派だと敵視する人が結構いる。違う意見は認めないのは、形を変えた原子力ムラと同じ。いろんなやり方や意見を認め協力するネットワーク型の運動であって欲しい』。・・・ほんとにそう思う。

昔、金環蝕を見た人たちに思いを馳せながら、おっきななが~い目で子々孫々のことも考えてみたい。

2012年5月11日金曜日

2012年5月8日火曜日

スーパームーン

6日のお月さまは地球に最も接近する時と満月が重なる「スーパームーン」。
 NASAによると、この夜の月は通常の満月に比べ、大きさが14%、明るさが30%増して見えたとのこと。で、9時半頃外に出た。確かにとってもきれいなお月さま、でも特別大きいとも思わなかった。
そして、せっかくなのでCANON Kissx3で撮影してみる事に。
55-250mm, F8, 1/320,ISO200
残念ながらこのブログには写真拡大の機能がなく、またPCで拡大した写真もupできなかった。PCで拡大すると、月の表面の凸凹まで見える。カメラってスゴイ・・・。
5月21日はこのお月さまが太陽に入り込み、素敵な天体ショーを見せてくれるはず。てるてる坊主つくろうか。

2012年5月6日日曜日

迪化街 (ディーホァジェ)@台北

台北の問屋街で布地、乾物、木の実、お茶などが店頭に並ぶ。小売りもしてくれて買い物ももちろん楽しいのだけれど、19世紀から20世紀にかけて立てられた建物がとても素敵。上も向いて歩こう。













2012年5月5日土曜日

アーティスト The Artist

映画は無声からトーキーへ、そんな時代のジョージとペピーという俳優の物語。ジョージは新しいものと古いもの、また、娯楽と芸術の狭間で苦しむ。タイトルは”The Artist”、これが肝心。アーティストはきっと誰もがこのような孤独との戦いを続けているのだろう。だんだんと落ちぶれていくジョージを影で支えるペピー。彼女のジョージへの思いは恋心だけでなく、彼の才能を信じる同じ俳優としての目線。

無声映画に敬意をはらいつつも、「無声」を映画人が抱える芸術と娯楽の間のジレンマとして描き、さらに過信と情熱を「無声時代のオーバーアクティング」として描く。芸術家の成長を映画の技法を借りてつくりあげた、じつにカシコイ映画なのだ。ハリウッドが許されればやってみたかったであろう映画、それをフランスがやってしまった。

スコセッシ監督の「ヒューゴ」はアメリカ人がフランスを描き、最新の3D技術を使って撮影するという全く逆をいったけれど、2011年にこの2作が作られたのは興味深い。お互いの国の映画人に対する敬愛の念をひしひしと感じる。今年のアカデミー賞授賞式を見ていて思わず微笑んだ監督の言葉、「世界の3人の人にお礼を言いたい。ビリー・ワイルダーとビリー・ワイルダーとビリー・ワイルダー」。

主役のジャン・デュジャルダンは演技だけでなく踊りもイケる、あの笑い顔や体型がどことなくジーン・ケリーに似ているような。ベレニス・ベジョはとってもチャーミング、監督は妻の魅力を熟知している。

2012年5月3日木曜日

龍山寺@台北

台北随一のパワースポットと言われる龍山寺(ロンシャンスー)に行ってきた。モクモクのお線香の中、老若男女みな一生懸命に願い事をしている。神様が誰のお願いごとか分かるように、お祈りの前に住所氏名を唱える事が肝心との事。辰年に訪れる事ができてよかったわ。
入り口

龍が沢山

石を彫って作っている柱

物語が聞こえてきそう

お祈りする人たち

龍を追いかける鳳凰

軒下もきれいな彫刻

こちらでもいちゃもんをつけられる龍

2012年5月2日水曜日

台北旅行

「どこか行きたいね」とパン教室で話をして、それからトントントンと話が進み、先生と生徒の計4人で台北に行ってきた。フライトとホテルと現地空港ホテル間送迎付き、台北2泊3日、自由行動の春のバーゲンツアー。友人のひとりは仕事で何十回も台北に来ているというので、右も左も分からぬその他3人はおんぶに抱っこ、何を見ても新鮮で面白い。お陰様で短い滞在を大変有意義に過ごすことが出来た。

羽田は本当に便利、台北の松山空港も中心に近い近い。台北到着までの時間は新幹線ひかりで大阪に行くのとそれほど変わらない。空港を出て迎えの車が来るまでの間、少し重たい空気の中に大きく伸びた南国の木々や少々くすんだコンクリートの建物を眺めていたら、なくなった祖母が「台湾は足袋がいらないそうよ(それくらい暖かい)」と、行ってみたそうだったことをおもいだし、ジワッときてしまった。おばあちゃん、私、来たよ!

4月中旬の台北は日中25度を超え、半袖一枚、サンダルでOK。人口密度は世界で2番目に高いと言う事だけれど、街路樹や公園の緑が青々としてそれほど窮屈さを感じない。街を歩くとどこか懐かしい。雑然としているけれど活気がある、私が子どもの頃に東京のあちこちで見かけたような懐かしい感覚。台湾の人たちはとても親切で、英語より日本語が通じる。スゴく上手な人もいるし、カタコトの日本語を使って一生懸命話してくれる人もいる。誰もがニコニコとほんとうに親切なのだ。そして、なんと言っても食べ物!どこで何を食べてもホントーに美味しい。だから品数沢山食べられるように、最低でも4人で行った方がいいかな。

交通手段はタクシー。初乗り70元(200円位)、短時間に4人で移動するには大変便利。運転手さんには、行先を書いた紙で筆談。運転手さんも総じてとても親切で、ランドマークが現れると、「ここはナントカ!」(と言っていると思う)中国語で観光案内をしてくれる。言葉が分からなくても、相手の好意は通じるものよね。

到着した日の夜は現地に住む会社の元上司夫妻がレストランに連れていってくれた。テーブルにあふれんばかりのお皿が並ぶ。私は、人生初の北京ダックを食した。クレープのような皮に、薄く切った北京ダックとねぎとみそをのせ、くるくると巻いて食べる。とっても、とっても、美味しかった。

中山駅そばにある北京ダックで有名なお店
天厨菜館
カメラを向けたので恥ずかしそうなおじさま
こんがりと飴色に焼けた
北京ダック

2012年4月30日月曜日

裏切りのサーカス  Tinker Tailor Soldier Spy

原作は元英諜報部員、ジョン・ル・カレ。ヒタヒタと押し寄せる姿なき敵との戦いが、大英帝国の黄昏を背景に渋く描かれている。携帯もコンピューターもない電話と電報の時代、ノスタルジーを強烈に感じる。ほんの少し前の話なのにまるで時代劇の様相。そりゃ、とっても便利な世の中になったけれど・・、私はアナログ世界の人間だワ、とつくづく思う。

冒頭からシーンがあちこちに飛び、オヨヨと思いながらちょっとがんばって画面を追っていた。しかし、話がすすむにつれ、一見バラバラに見えるシーンの展開、実はとても計算されていることに気付く。話が行き詰まると遅いテンポ、しかし解決となると軽快なリズム、と、エッセンスを上手につなぎ合わせ大変カシコイ編集。何よりも人間が情報媒体の主役であった時代のスパイ活動だ、先端技術でケムにまかれるようなこともなく、これほどわかりやすい話もないと思った。そして硬派なだけではない、奪われてしまったライターのメタファー、リッキー・ターとイリーナの化学反応、最後に流れる「ラ・メール」、実は結構なロマンス映画でもある。

あのシド・チャリスを演じたゲイリーは、本当にオールドマンになってしまった。彼のような顔の筋肉一つ一つが動かせるような役者が、表情を動かさないというのも大変なことだろう。やる気がなさそうでありそうで、ジョワッっと核心に迫るあの意気込みを全身で演じている。私はリッキー・ターを演じたトム・ハーディがよかったかな。いづれにせよ、英国では俳優がヨリドリミドリという感じ。

2012年4月20日金曜日

英雄の証明   Coriolanus

冒頭、廃れた街の中に軍隊と群集、迫力ある顔の俳優がなんだか古めかしい言葉で仰々しくセリフを言う。ちゃんと下調べしていなかったのでなんだろうと思っているうちに、すぐにシェイクスピアであることが分かった。悲劇「コリオレイナス」(ゼンゼン知らなかった)を、レイフ・ファインズ”監督”がローマ時代を現代に置き換えて映画化。

中世の芝居がかったセリフ(芝居だからしょうがないのだけれど)が、今の社会にそのまんま通じるシェイクスピアの普遍性に今更ながら感服。邦題からみて「英雄とはどうあるべきか」がテーマなのだろうけれど、コリオレイナスを取り巻く政治のあり方、政治の事務方や民衆のエゴイズムの描き方に興味が持てた。私自身、無関心であることへの罪を感じる今日このごろだけれど、一方で、衆愚政治も困ったものだなぁ、と。この地味な(?)作品をテーマに、現代の問題を鋭く見つめたレイフ・ファインズの慧眼に拍手。

舞台俳優であるラルフ・ファインズの怪演には驚くばかり。また、老いてなお美しいヴァネッサ・レッドグレイヴの凛とした姿は必見。イギリスの俳優は本当にステキだ。

2012年4月19日木曜日

マーガレット・サッチャー 鉄の女の涙   The Iron Lady

メリル・ストリープを鑑賞しに行ったという感じ。マーガレット・サッチャー氏ご本人はもちろんテレビでしか見たことはないけれど、M・ストリープのサッチャー氏はどこを見てもどこから見ても聞いても”らしい”のである。もちろん一目でストリープだということは分かる。しかし完璧にサッチャー氏に因数分解されてしまっている、と言ったら何となくニュアンスが伝わるかしら。そしてあの80才の老けメイク!あれはスゴイ。「カーネーション」の糸子さんのもお願いしたかった。

認知症を患っているサッチャー氏の妄想が過去と現在の世界とうまく絡まり合い、そしてあえていえば”女性”讃歌で終わらないよう作られている。サッチャー氏の功罪については横に置いておいて、この稀代の女性の「私」を描くことに腐心した監督とM・ストリープの仕事には敬服するばかり。一言言わせてもらえば、邦題に付いちゃった「涙」はいらないわ。

ここで映画の中でサッチャー氏が言った心に留めておきたいセリフを一つ;

"Watch your thoughts, for they become words. Watch your words, for they become actions. Watch your actions, for they become...habits. Watch your habits, for they become your character. And watch your character, for it becomes your destiny! ”

(考えは言葉になり、言葉は行動になり、行動習慣になり、習慣人格になり、人格は運命になる)

サッチャー氏の父上がいつも口にしていた言葉だったそう。とにかく「考えが大事」と。


2012年4月18日水曜日

テディベア

オットとワカサマが母を訪ねてン千里、男二人で里帰りしている最中に、たくさんの友達と会って食べて飲んでつかの間のシングルライフを謳歌した。そんな中、ちょっと私にしては異色だったのがテディベア作り。

まだ、名無しのくまちゃん
中学のときの一番の仲良しのお友達が、テディベア作家になっていた。なっていたというのは約25年振りに再会したから。その友達がテディベア・フェアに出展するからと誘われて見に行ったら、これはスゴイ。大きな会場にぎっしりとブースが並び、結構な熱気。こ、こんな世界があったのね。で、友達のブースに行くと、私の大好きなシュタイフ・スタイルのミニベアが展示してある。体長15センチくらいで、実にカワイイ。生地もちゃんとヨーロッパから仕入れていいて、技法もシュタイフと一緒だと言う。しきりに関心していると、その気だったら教えてくれると言う。

本当は作りたかったけれど、実はちょっと引いていた。というのも忘れもしない中学1年の時の家庭科で「2」を頂戴しているのだ。袖なしブラウスを作らされたのだけれど、当時は興味もないしゼンゼン楽しくなかった。前端と前中心を間違えて、ねじれたまんまで提出したのはよく覚えている。そのまんま、お裁縫には興味が持てず。保育園や小学校で必要なシーツやら、袋やら、そんな四角いものは縫ったけれど、まともな裁縫道具さえ持っていない。もちろんミシンなんて無いわよん。

でも、シングルライフで気も大きくなっていたのだろう、熊の可愛さにもつられて、イッチョ作ってみるか!って。友人を自宅に招いて週末に2回、合計約10時間程、マンツーマンで教えてもらった。型紙は友人のデザインで既に生地は裁断してきてくれた。これを縫い合せて綿を詰めるのだけれど、ちょっとしたところにプロの技有り。手取り足取りでどうにか完成。実に楽しかった。忘れるといけないので、今、2匹目も制作中。

2012年4月16日月曜日

スーパーチューズデー  The Ides of March

実際の選挙に着想を得て書かれた戯曲 「Farragut North」を原作にジョージ・クルーニーが監督、脚本、制作、出演をこなす。原題の 「The Ides of March」はシーザーが暗殺された3月15日を意味するものでJ.クルーニーが名付け親。

まさしく「ブルトゥスお前もか」の世界。政治は難しくて複雑なものであるけれど、究極は人間の根本的な「思い」で動いているのだとつくづく思う。主役ではないけれど、その核の人物である大統領候補モリスをJ.クルーニーが演じていて、これがなかなかいい。魅力的であるが故に、モリスの選挙マネージャーであるスティーブン(ライアン・ゴズリング)がモリスへの信頼をバッサリと切り捨てられず、しかし後に可愛さ余って憎さ百倍になってしまうその流れに大いに納得する。私なぞこんな大統領候補がいたらコロリと騙されてしまうだろう。

その他フィリップ・シーモア・ホフマン、ポール・ジアマッティは絶対ハズさないし、マリサ・トメイの不可思議なジャーナリストは最高だ。特に冒頭モリスに心酔する若いスティーブンに言った「どんな人物であれ、政治家というものには必ず失望させられる」(うろ覚え)には、トメイの説得力ある言い回しに脱帽。モリー役のエヴァン・レイチェル・ウッド(アクロス・ザ・ユニバース」)は美しさと技量を備えている。

もちろん21世紀の映画ではあるけれど、どこか70年代のルメットなどの映画を彷彿とさせる。ノスタルジックで熱すぎない、でも言いたいことがストレートに伝わってくる。政治の善悪を解いているのでは無く、それぞれの譲れない一線を描いている。その琴線に触れたときの力関係の駆け引き、自分の大義のためにどこで一線を譲るか。正義とは「あるかないか」ではなく、「信じるか信じないか」なのだわ・・・。

あのデカプリオが制作に関わっている。

2012年3月27日火曜日

一年

あっという間の一年。確実に風化を続けているあの日の記憶を留めようと、この2週間を過ごした。どんなに胸を痛めても、被災者の方々と思いを共有する事は私にできる訳がない。ただ、心から犠牲者の方々の冥福をお祈りして、自分のためでなく他の人のために働き、日々生活を続けるだけだ。

原発に関してはこれからもうやむやにならないよう、目を光らせて行かなければいけない。政治やメディアの思惑に注意しなくてはいけない。

がれきの問題も、料金値上げの問題も、真っ当な理由やデータがあれば受け入れられる。何が何でも反対なのではなく、それを要求している人たちの言う事が信用できないのだ。適当にあしらわれる事が我慢ならない。

これで、すべての原発が止まる。経済が、とかなんとか言うけれど、企業は電気料金云々の前に、遅かれ速かれグローバル化の波に飲まれて海外に出て行ってしまったであろう。

福島原発は未だに安定していない。もう一年、まだ一年。

2012年3月10日土曜日

シャーロックホームズ/シャドウゲーム  Sherlock Holmes: A Game of Shadows

シャーロック・ホームズ第2作目。全体の流れとワルモノの悪巧みは理解できたけれど、途中幾度かついていけない展開あり。ホームズのおつむの回転の速さについていけないのか、編集で端折ったのか、もともとそれほど意味がないのか。それでも、面白いのだ。

またまたものすごい爆発(砲撃)シーン。もちろんCGではあるだろうけれど、そのままの速さで見ると、ズバババ~、ドッカ~ンでアットいう間、労力の割には一瞬でシーンが終わってしまう。それを前回同様、実はこんなことが起きているのだと(思っているかどうかは解らないけれど)、スローモーションで見せてくれる。サム・ペキンパーもやっていた、と言われればそれはそうなんだけれど。違いはというと、役者の動きが、運動選手のごとく実に美しい。普通の動きというよりも、マーシャルアーツや走っているところやそんな「意識した運動」がゆっくり見られるのだ。映像技術だけでは無く、役者の日頃からの鍛錬もおおいに関係しているだろう。「マトリックス」のように洗礼された動きをポーズとして見る、というより泥臭くって汗臭い動きの流れを継続して見る面白さがある。

水を得た魚のような、ダウニー・Jrとジュード・ロウ。シャーロック・ホームズはとにかくキタナイけれど、色っぽくてかっこいいロバート・ダウニー・Jr。繊細だけれど懐の大きいワトソン君役にぴったりのジュード・ロウ。何といってもスルメのように噛めば噛むほどいい味のでそうな”色気”と、軽妙で絶妙なセリフ回しが見どころ。

シャーロックとゼンゼン似ていないお兄さん役を演じているスティーヴン・フライ。すっかりおじさんになってしまったけれど、いい味出してる。ちょっと話がずれるけれど、彼の出演作「ピーターズ・フレンズ」は大好きな作品の一つ。(冒頭、ティアーズフォーフィアーズのEverybody Wants To Rule The World が流れるとゾクゾク)。彼はエマ・トンプソンやヒュー・ローリーやケネス・ブレナーのお友達だ。

音楽のハンス・ジマー、やっぱりこの人は天才ダワ。

2012年3月5日月曜日

ヒューゴの不思議な発明    HUGO

後ろに「不思議な発明」が付いているもんだから、アカデミー作品賞に子ども向けの3D映画かぁ、大御所スコセッシ監督だからかな?位にしか思ってなかった。しか~し、完全に裏切られた、いい意味で!

終盤のジョルジュ・メリエスの映画のシーンは特に素晴らしい。メリエス以外にも映画の草創期に生まれた”マジック”を、スコセッシ監督はいくつもの仕掛けをして、この”HUGO”の中に重ね合わせて描いている。スコセッシ監督の、先達への真直ぐな敬愛の念は心が洗われるし、ただ映画が好きでひたすら撮り続けているのであろう謙虚な姿には胸が熱くなる。ああ、泣ける。スコセッシの映画は美しくてしっかり見ていたいのだけれど、何しろ名作ト言われる作品は、突然血みどろが始まる。「タクシードライバー」「グッドフェローズ」「カジノ」・・・。思っても見なかった、コワイ思いをせずに、しかも涙で見ることができるとは!

老人と若者、100年前の動く絵画を見た人たちと今の3Dを見る人たち、世代を超えて、時代を超えて、それぞれの立ち位置で同じ感動を共有する、まさしく映画の醍醐味が余すところなく伝わる最高の映画。いつの時代も、見つけ出し、それを育て、送り出し、語り継いでいくのは若い世代なのだ。スコセッシ監督の子どもたちへのなんと優しいメッセージだろう。そういう意味では子ども向けの映画でもある。

私はなぜに映画館に足を運ぶのか。たかが映画、されど映画・・・。
これを見逃したら、損。

2012年3月4日日曜日

世界最古の洞窟壁画 3D 忘れられた夢の記憶 Cave of Forgotten Dreams

とても長い邦題だけれど、まさしく内容はそのままのドキュメンタリー映画。
1994年に南仏で発見されたショーベ洞窟。3万2千年前に描かれた壁画をヴェルナー・ヘルツォークが研究者の話等を交えて3Dで撮影。



冒頭、畑の中を歩いているようだけれど、突然フワフワとカメラが上空に上がる。どうやってとったのだろうと不思議に思っていたら、どうやらリモコンつきの小型飛行機にカメラを乗っけていたようだ。洞窟のなかでは使っていないはずだけれど、ヘルツォーク監督は色々試しているご様子。大切な洞窟が人間の吐く二酸化炭素などで壊れないよう、1日4時間x6日しか撮影が許されていない。与えられた時間を無駄にしないようカメラを回し続け、膨大な編集作業を行なったに違いない。

ヴェンダース監督が舞台を表現するために3Dを使ったように、ヘルツォーク監督も洞窟の立体感を映し出すために3Dを使った。窓から風景を眺めるような奥行を実現した3D、そんな映画の世界が幕を開けたようだ。絵は二次元であるけれど凹凸のある洞窟を利用して描かれている。3D映画はその立体感を実に表情豊かに見せてくれた。

洞窟内の絵はまさしく芸術作品のような壁画の連続。絵画とはどの時代でも画家とそうでない人に別れるものなのだなぁ、とつくづく思う。3万年の文明が今に劣っているということはない。この映画に出てくる研究者も同じことを言っている。今の、常識で物を考えてこの洞窟を見てはいけない、と。

芸術と宗教とサイエンスの根っこは全てひとつである、ということを実感させられる。普通の人が書いた落書きではなく、このような壁画が何万年後の私たちの目の前に現れる、何か大きな意図が働いているような・・・。そして私もその僥倖に巡り合えたのである。

オリジナルのナレーションはヘルツォーク監督が自ら担当しているが、日本ではオダギリジョーの吹き替え版。これが案外いいのだ。

2012年3月2日金曜日

ブレーキング・ドーン Breaking Dawn Part 1

1作目は年甲斐もなく高校生のラブストーリーにトキメイテしまい、2作目をかなりのテンションで待ちわびたものの、鑑賞後、少々トーンダウン。3作目は「やっぱり、ヘン・・・」だったけれど、本作である4作目パート1には実は密かに期待してはおったのだ。
感想は、あ~んぐり。なんでもあり~!とはこのことか。

ベラとエドワードはついに結婚。結婚式前夜のベラが見たヘンな夢から始まる。そしてサプライズ・ハネムーンの行き先はなんと太っ腹にもリオ・デジャネイロだった。リオって、ヴァンパイアにはあんまり合わないような気がする。さすが100歳のエドワードはポルトガル語も習得済み、流暢に操っている。

ハネムーンのホテル、覗き見をしているようで居心地悪し。ロマンチックバイオレンスとでも言おうか、一夜開けると寝室はまるで竜巻にでも襲われたようにめちゃくちゃ。ここで、観客は笑うべきだったのだろうか。部屋中破壊されているのに大きな怪我もせず、ものすごーく嬉しそうに目覚めるベラ、対照的なのは異様に落ち込むエドワード。

それでも幸せいっぱいの2人の世界は一転にわかにかき曇る。これが最大の謎で、ベラがナント妊娠してしまう。なしてヴァンパイアに子どもが出来るのか?! 100才超のエドワードは「不滅の子」の存在をなぜか知らないようだ。しかし狼族は他人のことをよく知っていた。ベラの妊娠を知ったジェイコブの遠吠えを聞いただけで、総てを察知して集まる狼たち。しかし話し合いは必要だったようだ。このまま狼語でガウガウと話が進むのかとおもいきや、CG狼の姿のまま英語で話し合いが始まる。一瞬「ベイブ」を見ているのかと。

胎児にエネルギーを吸い取られ、ベラがどんどん痩せてひょろひょろになっていく様は、なかなか見ごたえがあった。こんなに衰弱しているのに、ドクターもいるのに、点滴をするわけではない。彼らのとった手段は紙コップだ。輸血用の血を紙コップに入れて、マックシェイクみたいに蓋をしてストロー差して、「このほうが飲みやすいから」って。もう何でもいいから口に入れたいベラは、「おいしい・・・」。歯には血が歯垢検査の薬剤ようにくっついて、目もランラン、なかなか真に迫ってはいた。

出産の陣痛では、ベラの背骨がボキッと折れたような音、あれはとっても痛そうだった。それから先はドクターハウスもまっさおの、許可なし医療行為オンパレード。ほとんど虫の息のベラに「可愛いでしょう」と満面の笑顔で赤ちゃんを見せるエドワード。のんびりしていたから息の根が止まってしまった。あわてて吸血鬼の蘇生(?)が始まる。全部が相当ヘンなので軽く受け流してしまったが、エドワードはたしかベラをがぶがぶと噛んでいた。で、何が根拠かわからないけれど、ひとしきり噛み付いたあと「もう大丈夫だ」とエドワードは言うと、寝たままのベラをほっといて、狼と吸血鬼の戦いを見学に言ってしまう。戦いの最中、突然ジェイコブとエネズミの話を始めるんだけど、そんな大事なことは立ち止まって落ち着いて話して欲しい。

そしてトリはマイケル・シーンのコスプレ。

・・・突っ込みはまだまだあるけれど、この程度にしておこう。ここまで来たからには、見るわよ最後まで、パート2、絶対。

2012年3月1日木曜日

Dream Snow    ゆめのゆき


エリック・カールの「ゆめのゆき」。
いつも素敵な絵本をご紹介くださるエリリンさん(紫草のくさまくら)が、図書館でこの絵本を借りられたとのこと。

サンタクロースのような農夫が、子供たちにではなく、日頃お世話している(なっている?)動物たちにプレゼントをして歩くお話。最後のページにボタンがついていて、それを押すと綺麗な音がチロリロリンとなる。

残念ながら、エリリンさんが手にした絵本は電池切れだったということなので、家にある絵本のボタンを久しぶりに押してみた。

iphoneで撮影したので、音が小さいけれど、少しでも伝わるかしら。



絵本の裏表紙には農夫のモデルになったバリー・モーザーさん(右)がエリックカールさん(左)と一緒に載っている。
どちらもほんとにサンタさんのような風貌。優しさオーラに包まれている。

2012年2月27日月曜日

PINA

ピナ・バウシュの舞台を映像化する難しさに頭を悩ませていたヴェンダース監督。それが可能になるのでないかと3Dに取り組んだ。奥行きのあるヴッパータールの町や舞台で繰り広げられる踊りは、見ごたえがある。劇場では座席に座ると観客はその場から動けない、彼のカメラは一番美しアングルで舞台の総てを映し出す。もちろん舞台とは違う、しかし、舞台を映像化するという意欲が満ち溢れた作品だ。

ピナは類い稀なる才能をもったダンサーで振り付け家でもあったけれど、全ての作品がエキサイティングであったとは思わない。ドイツ滞在中、88年から90年までヴッパータールに足を運んで見た舞台は、マンネリ化してしまった作品もあった。本当にダンサーなのか?と思うような人も舞台に出ていた。それに彼女の舞台を見るとなぜか心がざわざわする。・・・これは彼女の作品があまり好キクナイとゆーうことではなく、彼女のダンスが私の何か触れられたくないものをペラリとめくってしまったから、なのかもしれないとも思う。

80年代末、ベジャールも難解な世界に走り、新しいダンスの姿を見せてくれた人たちの作品が、”行き過ぎて勿体ぶっている”ような気がしていた。そしてこの映画でずっと遠のいていたピナの作品、「カフェ・ミュラー」、新しい作品「フルムーン」を見る。そのエッセンスを拾い上げ、映像に織り込んだヴェンダース監督は、ダンスに関しても鋭い慧眼の持ち主と感服。ピナが好きな人にはたまらない映画になっていることだろう。

・・・私は、やっぱり心がザワついてしまった。なんでだろう。あのときから20年も経つのに、私は変わっていないのだ。このざわ付きとしばらく対峙することになるのだろうなぁ。

2012年2月25日土曜日

今月のパン教室

毎月1回、楽しく習って −というか「食べて」という方が正しいか− いる間に、中級も半分くらい終了してしまった。ベンチタイムとかニーディング、などなど聞いたこともなかったような単語が少しずつ頭に収まり、唖然と突っ立っているだけのシーンは少なくなってきているかも。

パンを1人で作るまではまだ行かないけれど、教室で時間や手間をかけてパンを作るうちに、自分の生活にも少し変化があったかな。それまでは料理を手早く済ませようとしていたけれど、最近、手間や時間をかけることが億劫ではなくなってきたような気がする。ま、子どもが小さいうちは、帰宅してこどもの寝る時間から逆算して晩ご飯を食べるには、なんてバタバタしていたからね。

今回も、先生の神業のような手つきに感動を覚えながら作ったパンとお菓子。


香ばしいアーモンドとチョコレート
中には栗も!!

外をパリッと仕上げるため蒸気焼成というのをする
カリッと焼けたタルトの上にカスタードクリーム